本日9月2日は、“9(グ)”“2(フ)”という語呂合わせから「グフの日」とされているらしい。テレビアニメ『機動戦士ガンダム』に登場したジオン公国軍のモビルスーツ“グフ”と言えば、「ザクとは違うのだよ、ザクとは!」のセリフでおなじみのランバ・ラル大尉が搭乗した機体として知られる。
伸縮自在の電磁ムチ「ヒートロッド」という個性的な武器を持ち、青を基調としたカラーリングも印象的で、このスタイリッシュなメカに魅了されたファンは多いのではないだろうか。
そんな“ザクとは違う”はずのグフだが、のちのガンダム作品ではザクやゲルググ、ドムといったMSシリーズのバリエーションと比べるとグフの種類は控えめ。映像作品での活躍シーンも限られているのが悲しいところ。
だが、そんな数少ない出番ながらも、グフの後継機たちにはたまらなくカッコいい描写が多く、輝きを見せていた。そこで今日はグフの日ということもあるので、個人的に大好物なグフのバリエーション機体のアニメでの活躍場面について紹介したい。
■ジオンのエースパイロットが無双したカッコ良すぎるカスタム機
グフの後継機を語る上で外せないアニメ作品が、OVAの『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』だろう。とくにジオン屈指のエースパイロット、ノリス・パッカードが乗っていた「グフ・カスタム」の無双ぶりは、グフ好きにとってたまらないシーンである。
圧巻だったのは地球連邦軍がジオンの秘密基地に猛攻をかけ、ジオン側が負傷兵を載せたザンジバル級機動巡洋艦ケルゲレンを離脱させようとしていたときのこと。ケルゲレンの無事な脱出を願うアイナ・サハリンの望みを叶えるために、ノリスは死を覚悟して単機出撃を敢行する。
もちろんノリスが乗るのは愛機グフ・カスタム。基地の地下エレベーターから高速で地上に飛び出したグフ・カスタムがビルの残骸の上に立ち、太陽を背にしながら眼下を見下ろすシーンのカッコよさは何度見ても格別だ。
すぐに連邦の08小隊と対峙したノリスは、主人公のシロー・アマダの乗るガンダムEz8、さらに陸戦型ガンダム2機と量産型ガンタンク3機を相手にする。数の上で圧倒的に不利な状況ながら、ノリスはグフのヒートロッドを発展させたヒートワイヤーや煙幕などを駆使し、08小隊をグフ・カスタムで翻弄していくのだ。
このノリスのグフ・カスタムとの決戦が主人公のシローを覚醒させる契機となるのだが、その構図は『機動戦士ガンダム』におけるランバ・ラルとアムロの関係をほうふつとさせて、グフ好きにはたまらないシーンである。