■コロコロ世代におなじみ「歩く身代金」に『コナン』園子も
続いては『おぼっちゃまくん』の主人公・御坊茶魔。まさにフィクションの世界のお金持ちの代表格ともいえるおぼっちゃまくん。ギャグ漫画だからこそ、信じられない金持ち設定が無数に飛び出してくる。
彼の家はアメリカ合衆国大統領や旧ソ連の指導者にも影響を与える世界有数の大財閥で、小学5年生ながら月々のお小遣いは1500万円。耳には砂金、涙腺には真珠、鼻には黒真珠、歯にはダイヤモンド、へそにはエメラルド、尻に金塊を詰めており、時価3億円相当の彼の体は「歩く身代金」と呼ばれるほどだ。
彼の(というより御坊一家の)横暴は数えきれないほどあるが、まずはトイレットペーパーとして万札を使用しているところ。日本の現行の貨幣損傷等取締法では「貨幣は、これを損傷し又は鋳つぶしてはならない」という項目があるが、これはあくまでも貨幣(硬貨)に関する法律。違法ではないとはいえ、日本の経済に大きな影響は与えていそうだ。どちらにしても貨幣損傷等取締法の罰則は「1年以下の懲役又は20万円以下の罰金」なので、おぼっちゃまくんにとっては痛くも痒くもない金額だろう。
また、おぼっちゃまくんのテストの点が低いときは、世界中から学者を呼んで家庭教師をつけることもあった。その際、通常とは異なりおぼっちゃまくんが教壇に立って「この問題を教えられる人?」とエラそうに名だたる教授たちを生徒に見立てて授業をしていた。彼の異常さが分かるエピソードだ。
このほかにも、『名探偵コナン』の蘭の親友・鈴木園子は、鈴木財閥相談役の鈴木次郎吉の姪で、鈴木財閥のスゴさが分かるエピソードがたびたび登場する。映画『業火の向日葵』では絵画を手に入れるために3億ドル(日本円ではおよそ320億円程度)をポンと出していた。こんなことが日常茶飯事なら、お嬢様である園子が普通の高校に通っていることが不思議に思えてくる。
また近年では『かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜』の主人公・四宮かぐやの実家の太さもエグい。彼女は巨大財閥『四宮グループ』の令嬢であり、総資産200兆円を誇っている。
漫画の世界で当たり前に出てくるお金持ちキャラ。国家さえも揺るがしてしまいそうな資産を持つハチャメチャな彼らの日常は、我々にはとても想像できないもののようだ。