■大人の恋愛小説『風と共に去りぬ』を参考にしたキャラクターは?
『風と共に去りぬ』といえば、米国の女流作家マーガレット・ミッチェルの長編小説だ。気性の激しい主人公スカーレット・オハラと、彼女を取り巻く人々との愛憎渦巻く物語である。この、一見『アンパンマン』とは関りの無いように思える作品であるが、影響を受けたキャラクターがいるのをご存じだろうか?
実は、作者であるやなせたかし氏は絵本『アンパンマン伝説』の中で、ドキンちゃんを「スカーレット・オハラ」の役どころで登場させたとしており、しょくぱんまんのキャラ設定について、スカーレットが思いを寄せる青年・アシュレーを参考にしたと書いているのだ。
ドキンちゃんはハンサムなしょくぱんまんが好きで積極的にアプローチをしており、そんなドキンちゃんにバイキンマンは絶賛片思い中なのである。こうして築かれた三角関係は『風と共に去りぬ』と似ており、スカーレットが恋したのが長身でハンサムなアシュレーで、そんなスカーレットを一途に愛し続けるたのが野性的な男性レット・バトラーなのである。
ドキンちゃんとしょくぱんまんの今後については公式サイトのQ&Aで「みなさんで見守ってあげてください」で締められてはいるものの、生前やなせ氏は「バイキンと食品なので絶対に結ばれない」「二人はロミオとジュリエット」と断言している。ドキンちゃんの恋は険しくも大変な道のりのようだ。