突如輝きを見せた『バキシリーズ』本部以蔵、『ダイの大冒険』ポップ『るろうに剣心』明神弥彦の急成長にも仰天! 作中での「唐突な復権&まさかの急成長」に衝撃を受けたキャラ3選の画像
少年チャンピオン・コミックス『グラップラー刃牙 完全版』(秋田書店)第8巻・書影より

 いろんなマンガを読んでいると、登場人物にはさまざまな役回りが割り振られていることに気づく。地道な努力の末に成長を遂げる主人公、それをサポートする脇役、主人公を見守るヒロイン、裏切って敵対するライバルなどなど、もちろん作品ごとに細かい設定は違ったとしても、当てはまる部分は多いはず。

 しかし、まれに作品の途中で、まるで軌道修正をしたかのように著しい活躍や急成長が描かれるキャラも存在する。ときには主人公すら凌駕するような華々しい活躍を見せ、読者を驚かせることもあるのだ。

 そこで今回は、個人的に劇的な急成長や活躍ぶりにビックリさせられたキャラクターをご紹介しよう。

■想像以上の強さに仰天!? 『バキシリーズ』本部以蔵

 まず最初に紹介するのは、板垣恵介氏が手がけた「バキシリーズ」に登場するキャラクターの本部以蔵。本部は『グラップラー刃牙』から登場する定番キャラの1人で、実践型柔術の達人である。

 本部は過去に範馬勇次郎に戦いを挑んで敗れ、最大トーナメントでも散々な負け方を喫する。そのため、そこまで強くはなく、豊富なキャリアと見識を活かした作中の解説役としての出番が目立つようになる。格闘マンガやバトルマンガでは、一線を退いた格闘家が本部のようなポジションにつくことは珍しくない。

 しかし、そんな本部に最初の転機が訪れたのが、続編『バキ』でのこと。最凶死刑囚の1人である柳龍光と戦うことになる。誰もが本部はあっさりとやられるだろうと思ったはずだが、そんな予想を裏切って柳の毒手を斬り落とし、本部は勝利目前まで迫った。多くの格闘家を苦しめた猛者・柳龍光が本部に返り討ちにあったのは衝撃だった。

 さらに4作目の『刃牙道』で、本部は同作における最強の存在である宮本武蔵を巡り、主人公の刃牙すら上回る活躍ぶりを見せる。本部は現代の格闘家たちに向けて「君らの身は俺が守る」と言い出して嘲笑されながらも、その言葉を実証するかのように、刃牙の兄であるジャック・ハンマーを相手に体格差をもろともせずに完勝した。

 そして迎えた宮本武蔵との戦いでは、本部は持ち前の古流武術の技術や、いにしえの武具を駆使して、想像以上の善戦を見せる。さすがに武蔵の斬撃で手足を斬られて勝負は決したかと思ったが、本部は執念の絞め技で武蔵を失神させ、誰も予想しなかった大金星を挙げたのである。

 もちろん武蔵にとって本気の殺し合いではなかったが、なにより武蔵自身が本部の勝利を認めている。本部以蔵の秘めていた強さに驚かされた、あまりにも衝撃的な展開だった。

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