■生産数わずか4機のエースパイロットご用達機体

 最後に紹介するのは、MSV(モビルスーツバリエーション)に登場する「ジョニー・ライデン専用高機動型ザクII」。パイロットは「真紅の稲妻」の異名をもつジオン軍のエースパイロット、ジョニー・ライデンだ。

 そもそもMSVとは『機動戦士ガンダム』をベースとし、ガンプラや雑誌などのメディアで展開されたメカニックデザインの企画。MSのバリエーションが設定され、『ガンダム』という世界観に厚みをもたらしている。ジョニーはMSVに登場したキャラクターの1人で、アニメ本編には登場しないものの人気が高く、ジョニーが主人公のスピンオフ作品もある。

 彼が乗る「高機動型ザクII」はR-2型という後期モデルで、リック・ドムとの主力機争いに負けたため、わずかに4機しか生産されていない。

 ジョニー・ライデン専用高機動型ザクIIは、ジョニーのパーソナルカラーである真紅と黒に塗装され、スパイクアーマーの形状が少し違う。外周部分が強化され、スパイクが細長く、黄色くカラーリングされている。

 性能が飛躍的に上がった反面、扱いにくくなったが、性能の高さからエースパイロットからは人気があった。実際、ジョニーも高機動型ザクIIの搭乗を希望していたが、前期型は配備されなかった。

 後期型の本機が配備された際、ジョニーは大いに喜んでいた。本機に搭乗していた期間は短いが「この機体こそ自分の愛機だ」と語ったとされている。

 赤い機体といえばシャアのイメージだが、個人的にはジョニーの真紅&黒の機体がかっこよくて憧れる。

 量産機をカスタムした指揮官専用機は、渋いだけではなく「○○専用」という響きが本当にかっこいい。2022年10月から放送される『機動戦士ガンダム 水星の魔女』でも、どうやら専用機が登場するようで、公式サイトには「ディランザ グエル専用機」という紫でゴツめな機体が公開されている。おそらく量産タイプのディランザも登場すると考えられるので、どのような違いがあるのかアニメ放送を楽しみに待ちたいところだ。

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