8月13日は「国際左利きの日」である。イギリスの団体「Left-Handers Club」が左利きの人たちの生活向上を目的とし、提唱者の誕生日にちなみに制定された。
日本における自然な利き手の割合は右利きが圧倒的に多く、昔は左利きの子どもに右利きの矯正を強いることもあった。だが左利きが天才肌と言われることもあり、特にスポーツの分野では希少な左利きの選手が有利になることも。そこで今回は「国際左利きの日」にちなんで、数あるスポーツ漫画の中から「左利きで活躍したキャラ」をいくつか振り返りたい。
■元バレーボール選手の父親が守ってくれた牛島若利の“大砲”
まずは、『週刊少年ジャンプ』での連載終了から2年経つ今も人気が衰えることのない、古舘春一氏が描く青春バレーボール漫画『ハイキュー!!』から、日向翔陽の前に立ちふさがった最強のライバル・牛島若利を紹介したい。
牛島は全国大会常連の強豪校である白鳥沢学園バレーボール部の主将。恵まれた体格と最高到達点345センチから振り下ろされるスパイクは“大砲”と称されるほどの威力を持っており、試合終盤になってもスパイクフォームが乱れないほどスタミナもある。白鳥沢の鷲匠監督の言葉を借りるなら、高さとパワーの戦いとも言われるバレーボールにおいて、牛島はまさに理想的な選手なのかもしれない。そんな牛島のもう一つの武器といえるのが、彼の父親が守ってくれた“左利き”だった。
牛島には元バレーボール選手の父親がいたのだが、両親は離婚していた。そんな父親は牛島が幼い頃に母方の祖母から右利きを矯正されかけた際、人と違うものを持つことが力になると止めてくれたのだ。左利きであることは牛島の大きな力となり、父親と再会した際には感謝の言葉を伝えている。
後に、プロとして活躍する牛島は子どもの発言に落ち込んだり、チームメイトだった天堂と「マブダチ」宣言するなど、人間的な魅力と面白みが増したキャラクターだ。