■地味な少女が、おしとやかな美女に大変身(『NARUTO』日向ヒナタ)

 岸本斉史氏の『NARUTO -ナルト-』に登場する日向ヒナタは、大人しくて引っこみ思案な性格の女の子だった。名門・日向一族に生まれ、忍として優れた才能を持ちながらも自信がなく、気が弱いせいで家族からは失望されていた。幼い頃からいじめられていたこともあってか、オドオドした態度がクセに。ナルトに好意を寄せていたものの、物陰から見守ることしかできないのがいじらしかった。

 彼女は第一部では、おかっぱ頭にぶかぶかのパーカーが特徴で、全体的に“地味”な印象。しかし第二部では、背中まで届くほどのロングヘアになったことで、大人っぽい雰囲気にイメチェンを果たす。パーカースタイルは相変わらずなものの、第一部でベージュだったのに対し、紫と白のバイカラーになったことで、だいぶ印象が変わった。意外とスタイルが良いことが判明したのも、第二部に入ってからである。

 もちろん変わったのは外見だけでなく、彼女の内面も変化した。ナルトのことが大好きすぎるのは昔から変わらないが、彼を守るため強敵相手に立ち向かったり、彼の心が折れかけたときに叱咤激励したりする強さも見せている。

 なお劇場版アニメの第10作目『THE LAST -NARUTO THE MOVIE-』では、ノースリーブにショートパンツという露出度の高い姿も披露している。体のラインがきれいに出る衣装によってグッと色っぽさが増し、第一部の頃とはまるで別人に見えた。

■トレードマークのチャイナドレスも大胆にイメチェン(『銀魂』神楽)

 空知英秋氏の『銀魂』に登場するヒロインである神楽は、チャイナドレスと頭につけたぼんぼりが印象的な14歳の女の子。ぱっちりとした青い瞳と透けるような白い肌の持ち主で、自他ともに認める美少女だ。

 口と態度が非常に悪く、手のつけようがないじゃじゃ馬娘だが、ファンシーなものが好きだったり、美容を意識していたりと、かわいらしいところもある。作中では花柄の傘を買ってもらってはしゃいだり、携帯電話を手に入れたときには銀時と新八にメールを打ちまくったりと、思わずキュンとさせられる一面も見せた。

 作品の終盤、2年後を描いた“銀ノ魂篇”では、大人っぽく成長した神楽が登場する。肩ほどまでだった髪は腰のあたりまで伸び、目元や輪郭、眉のラインは昔よりクールな印象。さらにマントの下はへそ出し&脚が見える大胆なスタイルになっており、セクシーかつ、健康的な雰囲気が漂っていた。

 もともとかわいい女の子ではあったが、成長することでクールビューティー的な要素も加わり、若干近寄りがたいくらいの美少女に変貌を遂げている。

 口の悪さや戦闘能力の高さは昔と同じだが、こうも大人っぽく成長されては、銀時や新八をはじめとした周りの人間も子ども扱いはできないはず。最大限の敬意を込めて「神楽さん」と呼ばざるを得ない……。


 今回は、可愛い少女から強さと美しさを兼ね備えた大人の女性へと変身したキャラクターを3名紹介した。ぜひ作品を読んで、彼女たちの成長前と後の姿を実際に見比べてみてほしい。

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