１９９０年代の『週刊少年ジャンプ』（集英社）で連載されて以来、多くのファンの心をつかんで離さないバスケ漫画の金字塔『ＳＬＡＭ ＤＵＮＫ（スラムダンク）』。今冬、新作映画『ＴＨＥ ＦＩＲＳＴ ＳＬＡＭ ＤＵＮＫ』が公開されるが、監督・脚本は井上雄彦氏が自ら手がけるということもあって、ますます目が離せない。
そんな『スラムダンク』の主人公・桜木花道は、そのド派手な風貌を見ても分かる通り、生粋の「目立ちたがり屋」だ。しかし、必ずしも良い目立ち方をするだけではなく、悪目立ちをして赤っ恥をかいてしまう場面も多々ある。
そこで今回は花道をはじめ、作中屈指の目立ちたがり屋の男たちが披露した、ちょっぴり恥ずかしいエピソードをピックアップしてご紹介したい。
■海南大附属・清田信長によるド派手なパフォーマンスの結末
インターハイ最終予選で実現した海南大附属と陵南の一戦。どちらも強豪校として名が知られており、事実上、神奈川のナンバーワンを極める試合として注目を集めていた。
決戦を前に、試合前の練習をしていた両校。試合３分前を知らせる審判の笛が鳴ると、海南キャプテンの牧、陵南キャプテンの魚住が、それぞれ「ラストだ」と部員たちに告げる。
すると突如飛び出したのが、海南の１年生ルーキー・清田信長だ。床にボールを強く打ちつけて大きくバウンドさせると、ゴールに向かってダッシュ。観客も「なんかやるつもりだぞ!!」「何する気だ」と清田に熱い視線を送る。
自分でバウンドさせたボールにジャンプした清田は、そのままダンクの態勢に入り“一人アリウープ”を決めようとする。だが、清田のバウンドさせたボールは、なんとそのままゴールにスポッと吸いこまれ、一人アリウープは不発。これを見ていた花道は指を指して笑っていた。
その直後、陵南側ではエース仙道がパスしたボールを、福田吉兆がアリウープ。こちらは見事に決まり、清田は「ちっくしょう、あの野郎…」「目立ちたがり屋め」と負け惜しみをつぶやいていたが、そんな清田に「お前が言うか？」と思った読者も多いはずだ。
■豊玉・岸本の恥ずかしすぎる言動
神奈川県予選を突破し、インターハイ出場を決めた湘北。大会が行われる広島に着き、トーナメント表を見ていた湘北メンバーは、同じ神奈川県の代表校である海南大附属のメンバーとバッタリ遭遇する。
「今度は絶対負けねーからな!!」「覚悟しとけよ!!」とやる気十分の湘北メンバーに対し、海南の牧紳一は「お前らもな」と不敵の笑みを浮かべた。
すると、そこに突然割りこんできたのが大阪の強豪・豊玉高校の岸本実理。「おいおいおい、マジかお前ら」「海南ともやるつもりかいな!?」と湘北を挑発。さらに岸本は「おい牧！ お前ら予選でこいつらに相当てこずったらしいな」「なんやそのザマ」「まず４強の一角は崩れたな」と牧にも名指しで挑発する。
一触即発の不穏な空気が流れる中、牧は真顔で「……すまん 誰だっけ 君？」と申し訳なさそうに岸本に言うのだった。
全国区プレーヤーの牧紳一に馴れ馴れしくタメ口で話しかけながら、顔すら覚えられていなかったことに花道と信長は大爆笑。赤っ恥をかいた岸本は言葉を失って震えていた。
ツイート
シェア
LINEで送る
