ゲームやアニメに登場する、憎まれ役となる悪役キャラたち。絶妙なタイミングで現れては主人公の邪魔をしてくる、いつも勝気なキャラが多いように感じられる。しかし実は、そんな彼らの中には現在の姿とは比べ物にならないほど意外な過去がある者も少なくない。その過去を知ってしまえば、つい悪役キャラたちのバックボーンに同情してしまうかも。
今回は、今後キャラクターの見方が変わってしまうかもしれない、勝気な悪役キャラたちの過去について紹介したい。
■雪が好物だったムサシとお金持ち生まれのコジロウ
まずは人気アニメ『ポケットモンスター』で作品初期から「ラブリーチャーミーなカタキ役」として登場するロケット団のムサシとコジロウ。息ぴったりのやられキャラの2人だが、実は幼少時代の境遇は正反対だったようだ。
姉御肌で短気な性格のムサシは、幼少期はかなり貧乏暮らしだったようで雪に醤油をかけて食べていた。そのため今でも雪が大好きで、極度の味音痴になってしまった。またかつてはアイドルを目指してオーディションを受けたり、看護師になるためにポケモンのラッキーとともに看護学校へ行っていたりと、かなりの人生経験があるようだ。
一方、ヘタレな性格のコジロウは根っからのお金持ちの家系に生まれ、いつもきちんとした服を着て広い屋敷で暮らしていた。そのお金持ちレベルは、唯一の友だちだったポケモン・ガーディの「ガーちゃん」が一般的な家より大きい犬小屋に住んでいるほど。
何不自由なく過ごしていたと思われるコジロウだが、上流階級の暮らしを窮屈に感じ、またムサシにそっくりな見た目の、性格のキツい許嫁・ルミナに嫌気がさして家を飛び出したというエピソードもある。
なお、彼らのロケット団養成訓練所時代の結成秘話については、サイドストーリー「ロケット団 愛と青春の原点」で語られており、単独行動を好んでいたムサシが、コジロウとニャースに出会い、行動をともにするまでが描かれている。
ちなみに彼らの相棒であるニャースは田舎生まれの野良だったが、好きなメスのニャースに振り向いてもらうために独学で二足歩行と人語の訓練を行い技術を習得。しかしそのニャースには「気持ち悪い」とフラれてしまい、グレてロケット団入りしたというこれまた悲しい過去がある。
それぞれ違った境遇に生まれながらもナイスなコンビネーションを見せる2人と1匹の姿は、見ていてちょっと羨ましいかも。