■ベテラン兵士・菊田のさすがの用意周到ぶり

 次に紹介するのは、菊田がコミックス20巻で見せた百戦錬磨の戦いぶりだ。彼は刺青人皮を求め都丹の存在にたどりつき、彼と一戦交えることになる。都丹は盲目の盗賊だが、視力以外の五感が非常にすぐれており、暗闇などでの戦闘が得意だ。杉元たちも真っ暗な夜に奇襲を仕掛けられ、追い詰められかけたことがある。

 都丹は夜暗くなってから菊田をおびき寄せた。はじめは自分の近くにランタンを置いておき、その明かりを不意に消すことで、敵の目が暗闇に慣れないように対策もとっていた。しかし残念なことに、菊田のほうが一枚上手だった。彼は夜間に戦うことを想定し、明るいうちから左目に眼帯をつけていたのである。こうして菊田は敵の位置をしっかりと把握し、有利な状況に持ち込むことに成功した。「てめえら全員見えてるぜ」のセリフもばっちり決まっていた。

 しかし都丹も負けてはいない。今度は地獄谷に舞台を変え、火山ガスの煙によって菊田の視界を奪う。その後宇佐美と二階堂、有古が助太刀に来なければ、さすがの菊田も危なかったかもしれない。

 その後、有古の作戦によって菊田たちは都丹に勝利をおさめるが、それまでにも戦況が二転三転して見ごたえのあるバトルシーンだった。

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