今回の映画は原点回帰

(c)赤塚不二夫/おそ松さん製作委員会

――これまでのシリーズで、富永Pが好きなキャラやエピソードは?

「チョロ松が好きです。ちょっと考えてみたのですが、好きなエピソードも全部チョロ松(笑)。とくに1期19話の『チョロ松ライジング』。これは自意識がライジングするという松原さんが生んだおもしろワードが素晴らしい回です。彼のような自意識高いヤツは現実にもいそうですよね。あと、松原さんがチョロ松の声優の神谷(浩史)さんが大変そうなセリフを毎回書くんです(笑)。それをアフレコ現場で見て、二人がセッションしてるみたいでおもしろいですね」

――シリーズを続けるうえで、制作の大変さはどんなときに感じますか。

「いつも、“今回は何やろう”というところからのスタートなので、以前と似たものは作りたくないし、そのコンセプトを決めるところがいちばん苦労します。その中で、作ったのが、現在公開中の『おそ松さん〜ヒピポ族と輝く果実〜』です。ヒピポ族という謎の部族と6つ子が絡んでいく冒険ものなんです」

――今回の注目のポイントはどんなところですか。

「過去のシリーズでもダヨーン族などと絡んで、わちゃわちゃするおもしろさを意識してやっていたんですが、今作ではそこをすごくよく表現できたと思っています。肌触りは、監督も変わって違ったものになっているかもしれませんが、根にあるものは一貫しているんじゃないかと思います。またあらためて自分たちが作ってきた『おそ松さん』への原点回帰という感じがありますね」

――長期シリーズになっていますが、これからの目標は?

「すっかり忘れていたんですが、『おそ松さん』は去年6周年だったんです(笑)。なので、次は10周年を目指して続けられる作品にしていきたいですね。その中で、より長く愛される作品になってほしいです」
 

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