■悟空やベジータ、クリリンも!?『ドラゴンボール』は意外だらけ
意外な結婚で読者を驚かせたキャラといえば、やはり『ドラゴンボール』の孫悟空・チチ夫妻も欠かせないだろう。チチはフライパン山に棲む牛魔王の娘で、幼少期の悟空と結婚の約束をしており、数年後に天下一武闘会で再会した際に「じゃケッコンすっか！」「んだ！」とあっさり結婚することになった。数年後、悟空は息子・悟飯を連れて登場するのだが、読者や作中キャラたちを大いに驚かせている。
鳥山明氏が描く『ドラゴンボール』の女性キャラたちは、読者の想像の範囲外の行動をとり、その自由さがやはり魅力だ。初期アニメＥＤでもメインヒロイン的な立ち位置として描かれていたブルマがヤムチャと急に恋人同士になったと思えば、ヤムチャの浮気が原因で破局。そうと思えば地球を滅ぼしに来たベジータといつの間にか結婚し、その後の物語ではトランクスの母としての顔を見せた。
主人公だけでなく、同作の意外なカップルといえばクリリンと人造人間１８号もそうだろう。彼女にひそかに思いを寄せていたクリリンに、「バーカ！１７号とわたしはふたごの姉弟だ！」「またな」と言い残して去っていった１８号だが、その数年後の「魔人ブウ編」ではクリリンと結婚し、一人娘のマーロンをもうけている。結婚後もクールな１８号だったが、界王神についていこうとするクリリンに「やばそうだったら逃げなよ」と忠告するなど、その後の２人の関係性が少しのぞけるシーンもあった。
超バトルが魅力の『ドラゴンボール』だが、恋愛や結婚も“超展開”だらけのようだ。
主人公と結ばれなかったヒロインたちも、それぞれがパートナーや新しい幸せを見つけていることが多い。恋愛や結婚はあくまで通過地点の一つであり、人生の到達地点ではないからだ。何より、失恋や恋愛を経たキャラクターの成長こそが、私たちの心を揺り動かすほどの大きな魅力があるのかもしれない。
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