■二度のヒロイン救出!一護とルキアは互いに順当な相手と結ばれる

 次は、2022年10月よりテレビアニメ「千年血戦篇」が放送予定の久保帯人氏による死神バトル漫画『BLEACH』。主人公の黒崎一護が朽木ルキアから死神の力を譲渡され、ともに虚(ホロウ)退治をするようになったのが物語のはじまりだ。さまざまな事件を解決していく2人だが、力を譲渡した罪でルキアは尸魂界(ソウル・ソサエティ)へと連行されてしまう。

 ルキアを助けるため一護が仲間と尸魂界に乗り込む図式は、ほぼ“ヒロイン”救出による王道フラグの完成である。一護は処刑される寸前にルキアを救うが、事件終結後に2人は尸魂界と現生とで離れ離れになってしまう。そして、この後すぐにも次なる“ヒロイン救出劇”が控えていたのだ。

 一護は、藍染惣右介に捕らえられた井上織姫を救うため、今度は虚圏(ウェコムンド)へと乗り込む。強力な破面(アランカル)を前に疲弊するも、一護たちの前にルキアら死神たちが駆けつけ織姫奪還を果たす。

 2人のヒロインは一護を守るため自ら捕らわれ、命の危険に晒された。最初の出会いや繋がりから「一護とルキアがカップルになるのだろう」と思ったファンも多かったように思われるが、一護が最後に選んだ相手はクラスメイトの織姫。そしてルキアが選んだのも昔なじみの恋次であった。

 一護に対する織姫の好意は作中のところどころに散りばめられている。決定打となったのが虚圏に連れ去られる前の「同じ人を好きになる」や、寝ている一護にキスをしようとしてためらい「…ダメだ…やっぱりできないや…」と泣き出したシーンだろう。

 数年後、ルキアと恋次は娘・苺花を、織姫と一護も息子・一勇をもうけていたことが新作読切り「BLEACH 獄頤鳴鳴篇」で語られている。再アニメ化とともに、それぞれの子ども世代の活躍も心待ちにしたい。

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