■絶対無敵!誰にも倒せないバーサーカースタンド

 次は第5部で登場した「ノトーリアス・B・I・G」。本体が死後も動き続ける珍しいスタンドだ。本体がないため、射程も無限。ある意味スタンドの最大の弱点を克服したといえる。

「ノトーリアス・B・I・G」は周囲の動く物体を感知して、ターゲットを捕らえられるスピードで追いかけてくる。たとえ弾丸だろうと飛行機だろうと絶対に追いついてしまう恐るべきスタンドだ。

 認識の外からの攻撃や、ゆっくりと締めつけるような攻撃が通じている描写はあったものの、周囲の物体を取り込むことで即座に回復して見せた。射程・スピード・再生力と隙のない怨霊のようなスタンドで、トリッシュのスタンドが覚醒しなければジョルノたちがやられていた可能性が高い。真っ向から倒すなら、4部の「ザ・ハンド」や3部の「クリーム」で空間ごと消し飛ばすくらいしかなく、歴代のスタンドの中でも屈指の強さといえるのではないだろうか。

 圧倒的な強さを持つ「キング・クリムゾン」ですら「ノトーリアス・B・I・G」には勝てないであろう。ジョルノたちは「ノトーリアス・B・I・G」を海に落としたことで、永遠に波や水しぶきを追いかけるように無力化出来たが、もし街中で出会っていたら……。それにしても「レッド・ホット・チリ・ペッパー」といい、海は強力スタンドの弱点なのか。

■仲間を2人も殺害!もしかしたらDIOよりも強いかも…?

 最後は亜空の瘴気こと、ヴァニラ・アイスのスタンド「クリーム」。DIOの側近で、アブドゥルとイギーを葬り、ポルナレフもあわや……というところまで追い込んだ強力なスタンド使いだ。

 特筆すべきは『クリーム』の口内に広がる亜空間。この亜空間内に入り込んだ物質はヴァニラ・アイスと「クリーム」以外消滅するのだ。そして、口内の亜空間内に身を隠し、敵に体当たりをするのがこのスタンド最大にして最強の攻撃。防御不能で一撃必殺の攻撃は、作中でも見せつけた通り強力無比の一言。一応、粉じんなどを撒けば「クリーム」が通った軌跡が分かるという弱点はあるが、アブドゥルのように全くの不意打ちをされると対処不能。

 また、「クリーム」の強さではないが、ヴァニラ・アイス自身が吸血鬼となっており少ない隙を突いても倒せない耐久力を獲得していたのも厄介だろう。最期はポルナレフの機転で日光により消滅させられたが、夜の暗闇であれば敵なしと言えるのではないだろうか。攻撃力・防御力ともにトップクラスのスタンドであり、もしポルナレフが倒せていなければ、承太郎も相性的に危なかっただろう。

 今回紹介した以外にも「ヘブンズ・ドアー」でなければ対処できなかったであろう「チープ・トリック」や、窒素すら凍らせる規格外の「ホワイト・アルバム」など、使い手次第では主人公たちを全滅させかねない恐るべきスタンドは多い。こういったあまりにも強すぎるスタンドにどうやって勝つか分からず、最後までハラハラしながらページを読み進めるのがジョジョの楽しみ方だろう。

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