■食欲旺盛な「芋女」の魅力に誰もが釘づけ!

 次に紹介するのは、諫山創氏によるダークアクション漫画『進撃の巨人』からサシャ・ブラウス。

 サシャはこげ茶色の髪を無造作に束ね、ポニーテールにした少女。教官の前で盗んだ芋を平然とした顔で食っていたりと、食べ物に対する強い執着心を見せる「食い意地の悪い」キャラとして描かれていたが、その奥にある力強さが何より魅力的な人物でもあった。

 たとえばサシャが少女・カヤを救う場面。目の前で母親を食われ、村人に見捨てられたカヤは人間不信となってしまう。そんなカヤにサシャは以前の、狩人の一族であることに負い目を持っていた自分を重ねる。「大丈夫だから この道を走って」とカヤの手を引くサシャの横顔が美しく凛々しかった。

■大きなリボンで結ばれたポニーテールは合気道2段の女子高生!

 ポニーテールといえば、青山剛昌氏による推理漫画『名探偵コナン』の遠山和葉も外せないだろう。大阪在住の和葉は、軽い関西弁を話す女子高生。大きなリボンで結んだポニーテールは、彼女のまとうセーラー服とあいまってかわいらしさを引き立てている。

 和葉は作中でも恋愛描写や男性からナンパされる場面が多いが、そんな彼女を幼なじみの服部平次は「トロくさい女」と評しているものの心中はいかに……。そう、和葉と平次は幼い頃より互いが近すぎて、“幼なじみ”からなかなか抜け出せずにいる二人なのだ。平次が“超”がつくほど鈍感だったため、必然的に和葉からアプローチが増えてしまう。この二人の関係がやはりたまらなくかわいいのだ。

 アニメ公式でも和葉の説明に「平次のお姉さん役を公言しているものの、実は平次にぞっこん?」と書かれているほど。子どもの頃に遊んで外れなくなった手錠の欠片を、平次とおそろいのお守りに入れて持ち歩くなど、そろって一途な両想い同士な二人。お守りに込めた和葉の想いが実る日を楽しみに見守りたい。

 今回紹介したヒロインたちは、内面の強さや美しさが際立つ3人だったと思う。恋愛にしろ生きるための戦いにしろ、彼女たちは自分の気持ちに素直に従い必至に頑張っているのだ。そんな彼女たちを頭上のポニーテールはやさしくゆれながら、さらに魅力的に彩ってくれているのかもしれない。

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