■見えない道を作って時間短縮

 パッショーネの一員で、カプリ島でブチャラティたちを待ち伏せしていたサーレーの「クラフト・ワーク」も便利そう。このスタンド能力は、あらゆるものを固定するというものである。

 サーレーは自身に襲いかかる弾丸を止めて相手に向きを変えて返したり、石を空中にばらまいて固定してその上を歩いたりしていた。そこからも分かるように危機的状況に非常に強い。自分が襲われたときや逃げるとき、この能力があればどんな過酷な状況でも回避できるだろう。

 しかし日常的にはそんな危険な状況はなかなかないだろう。使用目的としては、道の無い場所に、固定した物で道を作って「時間短縮する」というものはどうだろうか。

 道のある場所を通ると1時間かかるが、崖や川などを真っ直ぐ通れば数分で着いてしまうという地形があったとして、はしごや脚立がなくとも石や枝をいくつか放り投げて歩くだけでショートカットができる。人助けにかなり使えそうなので、レスキュー隊や消防隊などに所属していたら、この能力が大活躍しそうだ。

■自家用車などの移動手段を手のひらサイズで持ち運び可能

 パッショーネの暗殺チームメンバーであるホルマジオの使うスタンドは「リトル・フィート」といって、人差し指で切りつけた相手をどんどん小さくする能力だった。これは人だけではなく、物にも有効。もとの大きさに戻すときは一瞬で戻すことができる。

 ホルマジオのこの能力は組織内でも弱いと馬鹿にされているようだが、使い方次第ではかなり便利な能力ではないだろうか。

 特に注目したいのがアニメ版で見せた使い方で、車を指先に収まるほどの大きさにしてターゲットの飲料に混入。それを相手が飲んだことを確認したのち、車をもとのサイズに戻して暗殺していた。

 つまり車のような大きな物も小さく出来るのなら、持ち運びという点でかなり活用できることになる。引っ越しするときには全てを小さくして新居へ移動すれば引越し業者いらず。その他にも自家用車を小さくして持ち運び、旅先でもとに戻して乗り込むなんて使い方もできるだろう。

 物のサイズを変える能力やアイテムは、『ドラゴンボール』の「ホイポイカプセル」や『HUNTER×HUNTER』の「ファンファンクロス」などいろいろな作品に登場してきたが、運送業者だったとしたら大儲けできること間違いなしのスタンドといえるだろう。

『ジョジョの奇妙な冒険』のスタンド能力は多種多様で、使用目的が分からないものもある。しかしそれは使い方次第であり、賢い使い方をすればもっと活用できるだろう。まだまだ日常使いで便利なスタンドは潜んでいそうだ。

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