6月11日に公開された新映画『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』は、公開2日間で観客動員数50万人を突破し、興行収入6億7000万円を記録。初登場で首位となる好発進を見せた。昭和の時代に連載が始まった鳥山明氏の名作『ドラゴンボール』は幅広い層から支持され、令和になっても高い人気を誇っている。
そんな同作の主人公・孫悟空の師匠の筆頭といえば、背中の亀の甲羅がトレードマークの「亀仙人」。かつて武天老師と呼ばれた武術の達人で、悟空やクリリンを筆頭に、地球を代表する猛者たちを多数育て上げた人物である。
物語が進み、弟子たちが大きく成長を遂げてからはスケベで女好きの好々爺といった印象が強い。だが、忘れてはいけない。亀仙人は偉大な達人であり、仙人と称されたほどの人物なのだ。そこで今回は、過去に亀仙人が披露した驚きのスゴ技を厳選してご紹介したい。
■悩める武道家を救った驚異の「心を読む」能力
亀仙人のもとで修行を始めた孫悟空とクリリンは、世界中の武術の達人が集う「天下一武道会」に出場。師匠である亀仙人も変装し、「ジャッキー・チュン」という偽名を使って、弟子たちに「上には上がいること」を教えようとこっそり出場した。
この第21回・天下一武道会には、真剣な表情で大会に臨む「ナム」という武道家がいた。その鬼気迫る闘志が気になった亀仙人は、「どれ…」と言いながら突如謎の力を発動、ナムの心の中を読んだ。
実は、ナムの暮らす村は深刻な水不足に苦しんでいた。そこでナムは、天下一武道会で優勝し、その賞金で水を買って帰ることを決意。貧しい村のみんなに旅費を託されて、この武道会に臨んでいたのだ。
その後、準決勝で悟空と戦ったナムは敗北。無念の表情で帰り支度をするナムに、亀仙人は空っぽのホイポイカプセルを渡し、大量の水を詰めて小さくすればラクに持って帰れることや、武道会会場の周囲は水が豊富なので水は無料であることなど伝える。
この亀仙人の心を読む能力はもちろんすごいが、全然関わりのない一人の武道家の苦悩を知り、しっかり解決策まで授けた亀仙人は、やはり素晴らしい人格者だと感じたシーンでもある。
ちなみに『ドラゴンボール』の世界で相手の心を読む能力を用いたのは、神様やその関係者、界王様(のちに悟空も会得)など、そうそうたるメンバーに限られている。