ルパン三世に烈海王、島耕作まで…!? “異世界転生・転移”を果たした「有名キャラの衝撃マンガ作品」3選の画像
画像は『騎士団長 島耕作』(一迅社)第1巻・書影より

“異世界転生・転移モノ”の作品は、最近のアニメの定番ジャンルの一つになりつつあるほど、人気を博している。死または召喚を経て、現代とは常識がまったく異なる異世界に転生(または転移)し、前世の記憶を持ちながら、さまざまなチート能力を武器に無双するといったストーリーが一般的だ。

 意外にも異世界転生・転移モノの作品の歴史は古く、『聖戦士ダンバイン』や『天空のエスカフローネ』、『魔法騎士レイアース』など、1980年、90年代の頃からこのような設定のアニメ作品は人気があった。最近では『転生したらスライムだった件』や『ノーゲーム・ノーライフ』、『この素晴らしい世界に祝福を!』、『盾の勇者の成り上がり』など、名作と呼ばれる作品もどんどん生まれている。

 そんな流れに一石を投じるのが、すでに超有名な作品のキャラクターが異世界転生を果たすという派生作品だ。異世界に降り立った有名キャラが、本家の設定やキャラクターをどのように活かして活躍を見せるのか、原作ファンの間でも注目を集めることが多い。

 そこで今回は、本家シリーズから飛び出して異世界転生・転移してしまった、とくに画期的な3つのマンガ作品を紹介していこう。


※以下の内容は、見出しタイトルの作品の一部ネタバレを含んでいます。気になる方はご注意ください。

■日本を代表するサラリーマンが異世界で世界を救う!? 「島耕作レベル」って何?  『騎士団長 島耕作』(一迅社/全3巻)

 現実を舞台としたサラリーマンの出世ストーリーを描き、長らく愛され続けてきた弘兼憲史氏の『島耕作』シリーズ。その主人公であり、日本のサラリーマンの象徴とも言える島耕作が、異世界転生するという衝撃作品が『騎士団長 島耕作』(原案:弘兼憲史 漫画:宮本福助 シナリオ:別府マコト)だ。

“異世界”と“島耕作”がどのような化学反応を起こすのか、タイトルを見ただけでワクワクしてしまう作品である。気になるストーリーは、ファーストターフ王国に仕える騎士、コーサク・シマが、御前試合の最中に頭を打ち、目が覚めるところから始まる。

 目覚めたシマは、自分が日本のサラリーマン・島耕作であった前世の記憶が蘇ったことに気づいて困惑。そんなシマの前に神の使いであるスライムが現れ、シマにはファーストターフ王国、ひいては世界を救う使命があると伝えられる。

 そのためには、前世で大企業の会長にまで昇りつめた島の経営手腕と、人たらしの魅力が必要とのこと。しかし、残念ながらそのときのシマは、課長時代までの記憶しか取り戻しておらず、重大な使命を果たすにはまだ未熟だった。

 最終的に会長時代までの記憶を取り戻すために、異世界で「島耕作ポイント」なるものを貯め、「島耕作レベル」を上げる必要があることを知ったシマ。これまでの、のらりくらりとした生き方をあらため、世界の危機に立ち向かうことを決意する……というのが大まかなストーリーだ。

 作中には『島耕作』シリーズに登場する、おなじみの人物も転生しており(ただし、シマ以外は前世の記憶はない)、『島耕作』好きならニヤリとできる細かい演出も多い。難しい設定はなく、軽快なテンポで進む物語は非常に読みやすく、『島耕作』シリーズのファンはもちろん、ふつうのマンガ好きにもオススメしたい作品だ。

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4