6月2日「裏切りの日」に振り返る名作漫画の“裏切り者”たち!『BLEACH』藍染惣右介に『進撃の巨人』ライナー・ブラウン…衝撃的だった名シーンを回顧の画像
6月2日「裏切りの日」に振り返る名作漫画の“裏切り者”たち!『BLEACH』藍染惣右介に『進撃の巨人』ライナー・ブラウン…衝撃的だった名シーンを回顧の画像

 6月2日は「裏切りの日」である。1582(天正10)年のこの日、織田信長が明智光秀の裏切りにより、本能寺で襲撃された史実に基づき制定された。漫画の中でも信用していたキャラが絶体絶命の場面で、裏切って見せることで私たち読者を驚かせ続けてきた。

 そこで今回、実は物語を盛り上げてくれた(?)であろう、影の功労者とも言える衝撃的な裏切りキャラを紹介したい。

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 記事では『BLEACH』『進撃の巨人』『ダイの大冒険』についてのネタバレを含んでいます。未読の方はご注意ください。

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■『BLEACH』より五番隊隊長・藍染惣右介

 久保帯人氏による死神バトルアクション漫画『BLEACH』の護廷十三隊五番隊隊長・藍染惣右介は、多くの読者が「裏切り者」としてその名を挙げるキャラだろう。

 初期の藍染といえば、穏やかな口調とやさしい微笑み、部下を気遣う言葉や周囲への配慮は仲間内からも評判が良いキャラだった。さらに、ネコっ毛のような茶色の髪と大きな黒ぶちの眼鏡が、読者に柔和な印象を与えた。

 しかし、その何もかもが“偽り”であることが判明する。

 同じ隊長格の市丸ギンと結託し、周囲から自身が殺されたように偽装する。「完全催眠」それこそが、藍染の持つ斬魄刀・鏡花水月の能力。

 さらに、一連のルキア処刑騒動の黒幕でもあり、彼女の中に隠されていた崩玉(ほうぎょく)を奪おうとしていたのだ。

 時が満ち、計画実行のためにと姿を現す藍染だったが、自分の生存に涙を流して喜ぶ副官・雛森桃を躊躇いなく手にかけた。多くの同胞を傷つけ、尸魂界(ソウルソサエティ)を混乱に陥れた張本人。かつて周囲に柔和な印象を与えた髪型や一人称も変え、冷酷な瞳を隠す眼鏡を粉々に砕いた藍染は、「私が天に立つ」と捨てセリフを遺し見事なまでに裏切ったのである。

 当時、この展開に衝撃を受けた読者も多かったであろう。

 2016年に終了した本作だったが、2021年には「裏切りの神」をキャッチコピーとしたマーベル作品『ロキ』と対を成すよう、「裏切りの死神」として宣伝役を請け負うほど“裏切りキャラ”が定着している藍染。気になる卍解も未公開なままではあるが、新作アニメでは彼の活躍も心待ちにしたい。

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