■函谷関の戦いで魅せた発明家「呉鳳明」

 5カ国からなる合従軍が秦国に攻め込んだ、作中屈指の人気を誇る「合従軍編」。その序盤の見せ場である秦の国門・函谷関の戦いで、ド派手に魅せたのが魏軍の総大将を務めた呉鳳明だった。

 自ら設計したという“秘密兵器”巨大井闌車(せいらんしゃ)を投入。当初、高さが足りず函谷関に届かないと思われたが、振り子の原理を利用して鉄の爪を函谷関の上部に食い込ませた。いまだかつて敵に抜かれたことのない函谷関に橋をかけたのだ。

 井闌車から次々と攻め入ってくる合従軍に秦の守備兵がパニックに陥ったのは言うまでもないが、呉鳳明はさらに規格外の巨大床弩(しょうど)車隊も用意していた。

 槍のように太い矢を函谷関の壁面に無数に打ち込んでいく。そして、そこにつながる綱から自軍の兵を次々と登らせ、さらには巨大井闌車をもう一台投入。函谷関を陥落寸前まで追い込んだ。

 呉鳳明は合従軍敗戦後も重要キャラとして登場し、鮮やかな軍略で活躍するシーンが待っているが、それはぜひ漫画やアニメで楽しんでいただきたい。

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