■「松葉」でも再現されているテラさん開発のお酒
続いて第2位は!!!
「チューダー」です!
こちらも松葉のラーメンと同じく有名な飲み物です。我らが兄貴、テラさんが開発した飲み物で、焼酎をサイダーで割ったものだからチューダーさ! とテラさんが作中で言っています。おなじみのアテはテラさんが作ったキャベツ炒め。その頃の漫画家を育てた『漫画少年』という漫画雑誌が、出版社が不当りを出して潰れたため休刊になった。そのニュースを聞いたトキワ荘まわりの漫画家たちは大変なショックを受けます。そんなみんなが一部屋四畳半のトキワ荘のテラさんの部屋に集まり、くよくよしないでチューダーパーティーをしよう! と飲み会を始めます。最近あった面白い話をし、一発芸をやり出したり、歌って隣人から怒鳴られたり、漫画少年の休刊で落ち込んでいたみんなの心がすっかりはれた! という仲間の素晴らしさを描いた名シーンであります。
このチューダーは家ですぐ真似できるのも良いですし、あの松葉にもチューダーというメニューがあるので、松葉のラーメンを食べながらチューダーを飲むという悶絶級のセットを味わえます!
そして、いよいよ第1位です! 第1位は!!!
「まんが」です!!!
なにいうとんねん、という関西人じゃない方からもツッコミが聞こえてきそうですが、「まんが」が1位なんです。これは、そのときに連載していた『ロケットくん』という漫画に人気が出始めて、二人が別冊を頼まれるという大仕事にかかっていたシーンです。2日間徹夜で漫画を描き続けたのにも関わらず、その勢い衰えず3日目も徹夜しようとしていた二人。3日間ロクなものも食べず、それなのに疲れてないし眠くない、才野がこう言います。
「きっとまんがをこうやって描いているのが栄養になっているんだ!」
それに満賀が答えます。
「才野おれたちはよかったねえ まんがっていうこんなに熱中できるものを持ってて……」
二人がまんがを書くことが生き甲斐だと再確認するシーン。『まんが道』が漫画家だけでなく、夢を追いかける人全てに刺さるのはこんな二人の姿があるからでしょう。あらためて同作を読み返して、松葉に行ってラーメンとチューダーでいっぱいやってみてください。泣けます。