『機界戦隊ゼンカイジャー』の最終回は、スーツアクターの時代に革命が起きた日だった【しいはしジャスタウェイ・コラム】の画像
画像は『機界戦隊ゼンカイジャー』Blu-ray COLLECTION第1巻

 どうも、吉本ヒーロークラブのしいはしジャスタウェイです。2022年2月27日日曜日の朝、SNSがとんでもない賑わいを見せていました。そのワケは『機界戦隊ゼンカイジャー』の最終回エンディングで「スーツアクターさんの名前が役名つきでクレジットされたから」です。これまで、役名つきでクレジットされるのは変身前の役者さんだけで、変身後を演じるスーツアクターさんは名前のみでした(仮面ライダーの劇場版をのぞいて)。

 今回のクレジットは本当にすごいことで、スーツアクターの時代が今まさに移り変わろうとしている瞬間なのではないかと。

『ゼンカイジャー』は人間1人とキカイノイドという機械生命体4体という編成。キカイノイドは変身前も変身後もスーツアクターさんが担当しましたが、本編でクレジットされていたのは声優さんのみ。声優さんとスーツアクターさん2人で作り上げたキャラクターなんだから一緒に名前出してよ~! って、正直なところ内心ちょっと不貞腐れていた1年間でした。

 分かります、子ども番組だから中の人はいない、変身前と変身後は一緒という「アレ」があることは。ただ個人的にですよ、本当に個人的にですがそれを言い出したらもうクレジットすらいらなくない? という気持ちにもなります。

 脚本家さんの名前が「脚本 ◯◯◯◯」とクレジットされるなら、スーツアクターさんも「●●レッド ◯◯◯◯」ってクレジットされてもイイよねって個人的には思ってきました。同じ東映作品で『ビーロボカブタック』という作品があるのですが、こちらの最終回ではちゃんと「スーツアクター」という枠でしかも役名つきでクレジットされています。

 ただ『カブタック』が同じキャラを担当した声優さんとスーツアクターさんを分けてクレジットしていたのと違い、今回の『ゼンカイジャー』は連名で表示されていたのが感動ポイントでした。クレジットは文字だけですが、1年間二人三脚でひとつのキャラクターを作り上げ、お互いをリスペクトし合っていた2人が、舞台のカーテンコールで並んでお辞儀してる姿に見えました。最高の最終回クレジットだったと思います。

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