■攻撃は回避できるが…全身ベタベタに
最後は元王下七武海、ドンキホーテ・ドフラミンゴ率いるドンキホーテ海賊団の最高幹部・トレーボルが持つ「ベタベタの実」の能力。トレーボルは、元天竜人であるドフラミンゴを悪の道へと導いた組織の元ボスだ。
トレーボルは「ベタベタの実」の能力によって、粘り気のある液体を自由自在に飛ばすことができ、対象物を拘束したり、攻撃を加えることができる。その上「ベタベタの実」の液体は可燃性であり、燃えやすいという危険な性質がある。
「ドレスローザ編」では、ウソップの「プラタナス手裏剣」で体を切り裂かれてもダメージを受けず、武装色の覇気を纏ったルフィの攻撃でもダメージを受けることはなく、高い防御力を誇ったが、日常生活においては手裏剣を投げつけられることも、覇気で攻撃されることもないため、能力を持て余しそうだ。
有事の際には人助けに使えそうだが、日常生活では何をするにしても不便極まりないこの能力。おまけに能力ゆえか性格ゆえか、トレーボルは作中でも仲間たちから疎ましがられており、そのあたりも悲しい運命が想像できてしまう。ダントツで食べたくない「悪魔の実」と言えるだろう。
ここまで、日常生活で食べたくない「悪魔の実」を検証してきたが、いかがだっただろうか。尾田氏自身、コミックス97巻(20年9月発売)の読者からの質問コーナーで、「あと5年で『ONE PIECE』の連載をやめるって本当ですか?」という問いに「ルフィの冒険の一番面白い部分、ONE PIECEってなんなの?の物語が完結するから、終わります」と回答している通り、ルフィたちの冒険もいよいよ佳境を迎えている。エンディングに向けて、これまで通り魅力的な「悪魔の実」が登場することを期待する一方、思わず笑ってしまうような、「悪魔の実」が登場することも期待したい。