■実生活ではできれば食べたくないゾオン系、一番食べたくないのは

 次に紹介したい不名誉な「悪魔の実」は「ムシムシの実」。作中で「悪魔の実」は3タイプ存在するとされており、人智を超えた能力が身につく「パラミシア系」、身体を自然物そのものに変化させる「ロギア系」、そして自身の肉体を動物に変化させられる「ゾオン系」に分類されるが、「ムシムシの実」は虫の姿に変化する能力であることから「ゾオン系」に分類される。さらに「ゾオン系」には「モデル」と呼ばれる設定があり、「ムシムシの実」は過去に「カブトムシ」と「スズメバチ」が登場している。

 モデル「カブトムシ」の能力者は72巻718話「お花畑のリク王軍」に登場したトンタッタ族イエローカブ部隊隊長・カブ。モデル「スズメバチ」の能力者は同じく718話に登場したトンタッタ族ピンクビー部隊隊長・ビアン。

 どちらもかわいらしい小人族だからこそ、微笑ましいビジュアルだったが、もし人間が「ムシムシの実」を食べたらと思うと、その姿はいささかグロテスクで、かの有名なフランツ・カフカの名作『変身』に登場する「巨大な虫」を彷彿とさせるおぞましいものになるに違いない。

 とはいえ、板垣恵介氏の漫画『範馬刃牙』2巻での主人公・範馬刃牙のセリフによると、「打撃、グラウンド、咬みつき、凶暴性、何をとってもカマキリこそが最強の格闘家」とある。見た目は少しグロテスクではあるものの、「ムシムシの実」もモデルによっては、格闘技界のスーパースターを狙えるような存在になれる能力を得られるかもしれない。

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