1997年から『週刊少年ジャンプ』で連載が開始され、2022年7月22日に連載25周年を迎える尾田栄一郎氏による国民的人気漫画『ONE PIECE』(集英社)。8月には尾田氏自身が総合プロデューサーを務めるFILMシリーズ第4弾『ONE PIECE FILM RED』が公開予定で、さらにはNetflixによる実写ドラマの配信が控えるなど、ホットな話題が盛りだくさん。
“海賊王”ゴール・D・ロジャーが残した「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」を巡り、主人公モンキー・D・ルフィ率いる海賊“麦わらの一味”がアツイ戦いを繰り広げる海洋冒険ファンタジーだが、そのストーリーに華を添えるのは、食べると特殊な能力が身につく「悪魔の実」の能力者たちだ。
作中、登場した「悪魔の実」はなんと100種類以上。バトル漫画の読者であれば「もし自分が悪魔の実を食べるなら」と夢想したことがある人も少なくないと思うが、逆に「これだけはいらない」という能力はどれだろうか。使い方次第ではどれも我々の日常生活にも活かせるものばかりだと思うが、「それでもこれだけは……」という悪魔の実もいくつかありそう。そこで本稿ではそんな、日常生活では「絶対いらない」能力を検証したい。
■ゾロの「雪走」を破壊した恐ろしすぎる能力
まず最初は、日常生活に確実に支障をきたすであろう、触れた金属が瞬時に錆びる「サビサビの実」の能力。この「サビサビの実」が登場したのは単行本44巻426話「風待ちの船」のエピソード。ルフィたちが乗船する船・ゴーイング・メリー号の損傷を修繕し、船大工の仲間を探すため立ち寄った「ウォーターセブン」編でのクライマックス。ロビンを救出し、戦闘の舞台・エニエスロビーを脱出するため、麦わらの一味と海軍が壮絶な戦いを繰り広げる最中であった。
「サビサビの実」の能力の保持者は海軍本部大佐・シュウ。相対するロロノア・ゾロが所持する名刀「雪走」をその能力で一瞬にして錆びつかせ、破壊してしまった。ちなみに「雪走」はグランドライン突入前に、ゾロがローグタウンの武器屋にて店主のいっぽんマツからもらった世界に50工しかない良業物の一つ。その後に続くエピソード「スリラーバーク編」では、失った「雪走」の供養をするほど、ゾロにとって思い出深い刀だった。
原作では描かれなかったがアニメ版では、人の体を錆びつかせる能力も披露されている。危険極まりない能力で、手に触れる物体を錆びさせてしまうという日常生活においてはなんの役にも立たなそうな「サビサビの実」の能力。DIYでお洒落カフェ風の看板を作るときぐらいは役に立つかも?