『ミステリと言う勿れ』菅田将暉・久能整「どうして」名言3選! 視聴者がハッとした“久能節”を振り返るの画像
菅田将暉 (C)ふたまん+

 現在菅田将暉主演でフジテレビ系月9枠のドラマが大好評放送中の『ミステリと言う勿れ』。原作は田村由美氏による同名コミック。ミステリーというジャンルでありながらも、実際のところは主人公の久能整(くのう・ととのう)が事実に対して自身の見解を述べるというのがセオリーで、人の心の闇を解きほぐしていく新感覚のミステリー作品として人気を集めている。

 世間体や既存の価値観にとらわれず、悠然とした様子が印象的な久能整は、「どうして○○なんだろう」と、世の中に対して常に疑問を持っている。決して感情に流されない彼の姿は、私たちが普段あたりまえだと思って疑問すら持たないことに、あらためて向き合う機会をくれる。

 そこで今回は、ドラマで飛び出した久能整の「どうして」にハッとさせられる名言を紹介したい。

■いじめテーマの2話で飛びだした久能節

 まずはドラマ2話(原作コミックス2巻)。バスジャック事件に巻き込まれた久能整は、乗客の中でいじめられていた経験を持つ青年と話をしてこう語った。

「どうしていじめられてるほうが逃げなきゃならないんでしょう。欧米の一部ではいじめてるほうを病んでると判断するそうです。いじめなきゃいられないほど病んでる。だから隔離してカウンセリングを受けさせて癒すべきと考える。日本は逆です」

「どうして被害者側に逃げさせるんだろう。病んでたり、迷惑だったり、恥ずかしくて問題があるのはいじめてるほうなのに」

 いじめられて転校したり病院に通院したりという話は聞くが、確かにいじめている側の原因を究明する機会はあまりないように思う。いじめをきっかけに心に傷を負うことがあっても、それは心が傷ついている人がいじめをするから起こることであって、いじめられるほうに背負うべき責任はないのだ。

 この久能整の言葉を聞いて世の中の認識が変わればいいと思った人は多かったようで、放送後SNSでは「確かにと思った」「いじめる人がいないと、そもそもいじめは起こらないもんね」というコメントが飛び交った。ドラマ『ミステリと言う勿れ』がお茶の間に広く受け入れられたきっかけとなったエピソードだったように思う。

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