■子猫には牛乳よりも人間用の粉ミルクを与えるのが良い?

 次に紹介したいのは猫好き必見の豆知識。この豆知識が描かれたのは49巻収録の「秘密の通学路」。前話の「新しい先生」で同じ小学校に通う4年生の女の子・雨宮祥子が蒸発してしまう事件が発生し、少年探偵団は彼女の蒸発の真相を確かめるべく奔走する。

 蒸発当日の朝、彼女が「角のコンビニに寄ってから行く」と話したことを聞きつけた一行は、コンビニ店員に聞き込み調査を行う。そこで判明したのは彼女がフルーツジュースのミニペットボトル、紙パックの牛乳と、携帯用の小さなカッターを購入したという事実。そしてコンビニの外で遭遇した警察官の宮本由美と話している際に、何か感づいたコナンは、粉ミルクとお湯を手にし、ある場所へと向かう。その場所とは宮本がくしゃみが止まらなくなってしまうと話した古い倉庫だった。

 そこでコナンたちが見つけたのは2匹の子猫。どうやら雨宮祥子は子猫たちにミルクを世話をするため、倉庫に立ち寄っていたのが真相らしい。しかしコナンは、猫は乳糖を分解する酵素を持っておらず、また草食の牛と肉食の猫では母乳の栄養価が違い、牛乳を飲ませるとお腹を壊してしまうと説明。その後子猫たちに粉ミルクをお湯で溶かして与えたところ、子猫たちは元気よくミルクを飲み始めた。肝心の雨宮はあるアクシデントが原因で病院に搬送されていたことが判明。彼女に怪我はなく、無事事件は解決したのだった。

『コナン』には珍しい平和な今回の事件。少女の健気さと子猫たちのかわいさに癒された読者も多かったのではないだろうか。コナンいわく、粉ミルクを子猫に与える際は38℃程度に温めたお湯で2倍ぐらいに薄めて与えたら良いとのこと。ただこれはあくまで猫用ミルクが手元にないときの代替手段だそうだ。

 最後に紹介したいのは、日常生活で役に立ちそうな豆知識。この豆知識が登場したのは99巻収録の「弟子で、魔法使い」。蘭の同級生・関沢祐美と、その姉でモデルでもある礼美の誕生日パーティーに招待されたコナンたちが毒殺事件に偶然遭遇してしまう。

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