「天下三分の計」だけじゃない!「掎角の計」に「美女連環の計」…『横山光輝 三国志』でしびれた「計略」BEST4【ムーディ勝山・コラム】の画像
画像は希望コミックス『三国志』第21巻(潮出版社)

 どうもムーディ勝山です。先日なんとCM撮影をして参りました! しかもジョイマンと二組で! 令和4年に? 何回かスタッフさんに「今は西暦何年ですか?」と、タイムスリップしてきたやつが言う質問をしてしまいました。コツコツやってきたことは無駄にはなりません。これを見たみなさんに大きな希望と勇気を与えるCMであることは間違い無いでしょう! ありがとうオリゴ糖! 3月中には公開になると思いますので、ぜひ! ムヒ!

 さて以前、「三国志は三国志でも横山光輝三国志が好き」というコラムを書いたところ、思いのほか反響があり、多くの“隠れ横山光輝三国志ファン”が炙り出されました。私も横山光輝先生の『三国志』と『水滸伝』が小学生の頃の愛読書で、孫策と魯智深を推しておりました。

 もちろんファミコンではKOEIの『三國志』と『水滸伝』をソフトが熱で溶けるほどやりこんでいましたし、忠誠度100にしても寝返る呂布に腹も立てていました。

 そんな私ムーディ勝山が、前回の記事では「横山光輝三国志で好きな武将」を挙げさせていただきましたが、今回は「横山光輝三国志で好きな計略ベスト4」という、編集者も眉間に皺を寄せるマニアックなテーマで書かせていただきます。

■字面も響きもかっこいい「二虎競食」「駆虎呑狼」

 それでは第4位は!「二虎競食(にこきょうしょく)の計と、駆虎呑狼(くこどんろう)の計」です。

 横山光輝三国志で第10巻に登場するこの二つの計略。呂布と劉備の存在に頭を悩ませていた曹操に対し、部下が進言したのがこちらの策です。横山光輝三国志の中では、この進言した部下の名前が書かれていなかったんですが、この策を提案したのは、あの魏の名軍師「荀イク」でございます! さすが荀イク。

 僕がよくやっていたKOEIの『三國志II』でも知力の数値97とめちゃくちゃ高く、お世話になりました。「二虎競食の計」は失敗に終わって、荀イクが次に打った策が「駆虎呑狼の計」。豹に虎をけしかけ虎の穴を留守にさせ、この隙に狼に虎の穴を狙わせようという策。劉備に袁術を攻めさせ、空いた劉備の城を呂布に攻めさせようと謀ります。留守を任せていた張飛が期待を裏切らず、酒での失敗をします。このときの張飛が、まあ最低でした!笑

 酒を飲むのを止める文官の曹豹を蹴り上げ、部下にも「俺の酒が飲めねえのか」と、現代ならパワハラと呼ばれる行為で酒を飲ませます。腹が立った曹豹が呂布に密使を送り、城の状況を伝えます。張飛を始めとして城兵たちも酔い潰れていると聞いた呂布は、張飛の守る徐州の城を攻め我が物にしたのです。

 この計の内容も良いんですが、一番の決め手は、字面のカッコ良さでした! 響きも字面もめちゃくちゃカッコいい!笑

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