■もはや伝説!「水」勝負

 やがて物語は東西新聞社の「究極のメニュー」、そしてライバル紙である帝都新聞が雄山監修のもと立ち上げた「至高のメニュー」との料理対決へと展開していく。最後にご紹介するのは「水」を題材にした「究極」VS「至高」の戦いで登場した伝説的なメニューである。

「水」を使った「究極のメニュー」として士郎が披露したのは、なんと水かけごはん。

 おもむろに冷や飯に水をかける士郎に驚愕する一同だが、その後大人しく試食を始め、的確な食レポを始める様子はさすが『美味しんぼ』。これだけでも十分衝撃的だが、その後雄山とメニューがバッティングしたことを知った士郎たちは、スズキの刺身を水で洗って食べるという「スズキの洗い」を考案する。

 対する雄山は薔薇の一輪挿しを披露。あれ?「至高のメニュー」とは?と首を傾ける読者をよそに、薔薇の花びらに溜まった「露(つゆ)」を口に含み始め、その味に大感動する一同……。この破天荒すぎる戦いの行方はぜひ『美味しんぼ』60巻を読んでみてほしい。

 なお1988年から1992年にかけてテレビアニメ化された同作。2月2日より、アニメ『美味しんぼ』の公式YouTubeチャンネルで全121話の再配信がスタートとなっており新たなファン層を獲得しそうだ。

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