『るろうに剣心』緋村剣心はやはり“無収入”だった? 神谷薫はどうやって剣心を養っていたのかの画像
画像はジャンプコミックス『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』完全版第4巻(集英社)

 1994年から1999年にかけて『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載された和月伸宏氏による人気歴史漫画『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』。昨年12月19日に行われた「ジャンプフェスタ2022」では同作の新作アニメプロジェクトが発表され、主人公・緋村剣心の登場するティザーPVが公開。現在は『ジャンプスクエア』にて続編となる『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚・北海道編-』が連載されており、今なお多くの人の心をつかみ続けている。

 魅力的なキャラが数多く登場する『るろ剣』。緋村剣心は90年代のジャンプを代表する最強主人公キャラの一人だが、コミックス1巻から「るろうには人生の落伍者」呼ばわりをされたり、ネットでは「働きたくないでござる!」のコラ画像が人気になったりと、ニートキャラとしても定着している。そこで今回は、今改めて『るろうに剣心』について振り返り、剣心がいったいどうやって生活を保っていたのかを考察したい。彼の懐事情を考えることで、のちに妻となる神谷薫の献身ぶりが見えてくるのだった。

■収入がまったくない剣心とそれをまったく気にとめない薫

 まず剣心の無収入ぶりと、それを支えていたと思われる薫の具体的なシーンを紹介したい。

・明治政府からの要職の誘いを断って、全国を旅しながら剣の力で人助け
・旅先では人の好意で生活していたが、薫の誘いで神谷道場に居候開始
・生活費を稼がない代わりに、料理や洗濯などの家事をかいがいしくこなす
・支払いをしない代わりに、大量の買い出しのときは荷物持ちを担当

 当時まだ恩給制度はなかったため、退役軍人的な立場の剣心でも人斬り抜刀斎の名を捨ててからは収入が一切ない。よって、剣心はその日暮らしのホームレスだったといえるだろう。薫と出会ってからは、神谷道場の用心棒にジョブチェンジしたが、剣心のせいで何人もの敵が襲来しているため、用心棒としての立ち位置は正直微妙なところだろう。

 また政府からの仕事(刃衛や志々雄退治)を受けていたものの、謝礼をもらっている様子はない。つまり剣心は、たまに得意の剣術を生かしたボランティアに勤しむ専業主夫といえる。

 そんな剣心に対して、薫は何をしていたのかというと実に苦労が絶えない。

・剣心がまた流浪人に戻らないかたびたび心配する
・定期的に前川道場へ出稽古に行く
・生活費の足しにするために祖父の水墨画を売ろうとする
・敵が現れても逃げ隠れせず竹刀で戦闘する

 わずか17歳で働きに出るだけでなく、自ら戦いにまで参加している。現代でも、ここまで尽くす女性はなかなかいない。

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