2022年10月の放送を予定する「千年血戦篇」のテレビアニメ化が発表された久保帯人氏による漫画『BLEACH』(集英社)。1月16日には、生誕20周年を記念した原画展「BLEACH EX.』の東京会場での開催も大盛況のうちに終了し、『週刊少年ジャンプ』での連載終了から約6年がたった今再び『BLEACH』が動き出している。(原画展は3月に大阪会場、7月に秋田会場で開催予定)。
スタイリッシュな作風が当時の『ジャンプ』連載陣の中でも異色だった同作。主人公の黒崎一護を中心としたさまざまな勢力によるバトルが描かれるが、激しいバトルゆえに、戦いによっては敵味方ともに死亡者が出てしまうことも。戦闘相手のあまりの強さに絶望し、特定のキャラクターの死亡シーンが印象に残っているという人も多いだろう。
そこで今回は、『BLEACH』に登場するキャラクターの衝撃的な死亡シーンを3つ選び振り返りたい。
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記事では「千年血戦篇」以降のエピソードについても触れています。原作未読の方はご注意ください。
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■かつての十三番隊副隊長がルキアに遺した言葉
まずは『BLEACH』屈指の泣けるシーンとしても名高い、志波海燕の死亡シーン。志波海燕は護廷十三隊の十三番隊副隊長で、作中ではすでに亡くなっている人物として回想シーンに登場した。彼はメインキャラクターである朽木ルキアと浅からぬ縁があり、ルキアも海燕を慕っていた。
生前、ルキアに対し「心は体の中には無え、何かを考える時、誰かを想うとき、そこに心が生まれるんだ」と説いていた海燕。しかし海燕は妻である都を殺した虚(ホロウ)との戦いで霊体ごと融合され、ルキアに刺されて戦死する。しかも海燕を取り込んだ虚は破面・アーロニーロに取り込まれ、海燕そっくりの姿でルキアの前に立ちはだかった。
しかし、死の間際に海燕はルキアに刀で貫かれながら「ありがとな お陰で心はここに置いていける」と感謝の言葉を遺していた。この言葉がずっと心にあったため、ルキアはアーロニーロの戦法に翻弄されず敵の撃破に成功したのだ。
慕っている上司を手にかけたルキアの悲しみと、そんな彼女の心をフォローし死神として大切なものをルキアの心に遺した海燕の生きざまには感涙必至。この名シーンはコミックス30巻で読むことができる。