■幹部の離反が多すぎ…!?
大魔王の軍団を統率する6名の幹部のうち、半数の3名が主人公サイドにつくという、とんでもない裏切り行為があったのが『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』です。
大魔王バーン率いる魔王軍の地上侵攻のために編成された6つの軍団が存在。そのうち「百獣魔団」の軍団長・獣王クロコダイン、「不死騎団」の軍団長・魔剣戦士ヒュンケルは、ダイたちに敗れたあとに離反。改心して主人公サイドに寝返ります。
さらに六軍団最強と言われた「超竜軍団」の軍団長・竜騎将バランまでもが、大魔王の真の目的を知ったことで魔王軍を離脱。結果的にバランは、息子であるダイと共闘して魔王軍と戦うことになります。
単なる一兵士ではなく、よりによって軍団長の半数を敵側に奪われるのは通常の軍なら考えられない失態と言えるでしょう。軍団長を統率する立場にあった魔軍司令ハドラーのせいなのか、元々アバンの使徒だったヒュンケルを重用したり、ダイの実の父親であるバランを主人公陣営と戦わせる作戦に問題があったのかは分かりませんが、結果的に貴重な戦力をみすみす相手に渡してしまったのは事実です。
夢中になって作品を読んでいるときは、つい主人公に肩入れしてしまいますが、あらためて悪の組織の内情を振り返ってみると、いろいろと考えさせられます。悪の組織側にも、案外人知れぬ苦労や悩みがあるのかもしれませんね。