■国会で議題にもなった国産デスゲームのパイオニア

 そして圧倒的な得票率で第1位(33.5%)に選ばれたのは、深作欣二監督による映画も大ヒットを記録した高見広春氏による1999年の小説『バトル・ロワイアル』。無作為に選ばれた中学3年生のクラスの生徒たちが強制的に殺し合いをさせられるという衝撃的な内容だ。

 生徒たちは首輪を装着させられており、生徒たちの現在地と生体反応が本部に送信される仕組みとなっている。この首輪には爆弾が埋め込まれており、脱出しようと禁止区域に入ったり首輪を無理やり外そうとすると即座に爆発。また決められた時間内に誰も殺しをしなかった場合には全員の首輪が爆発するというルールで、これにより強制的に殺し合いが進められるようになっている。こうした逃げ道のない設定がとにかく恐ろしく、日本におけるデスゲームのパイオニアとなった作品と言っても間違いはないだろう。

 選んだ人からは「よく見知っている友だちを手にかけないといけないし、逆に手にかけられるから」(33歳・女性)、「顔見知り同士だと、生き残ったときの精神的負担がより大きそう」(41歳・女性)、「信頼関係、裏切り、孤独、戦闘力の差、すべてがのしかかりとてつもなく恐ろしい。しまいにはどんどん爆破するエリア……救いようがない」(35歳・女性)、「棄権や放棄することが許されず逃げ道がないし、ランダムで配られた武器が物によってはハズレで不利になるから」(36歳・女性)というコメントが寄せられた。

 旧知の友人と殺し合わなければいけないというむごさが、「絶対に参加したくない」と思われたもっとも多い理由だった。しかし、自分は参加したくないと思う一方で、斬新な設定や実写映画のクオリティなど、作品としての魅力を感じている人は多いようだ。

 この他、世界的大ヒットを記録した『イカゲーム』は4位という結果だった。『イカゲーム』ではゲームの成功者に456億ウォンが与えられる。クリアしても見返りがない作品には参加したくないと思うのは、人として当たり前の心理かもしれない?

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