『鬼滅の刃 遊郭編』ド派手な天才肌に見えて“弱さ”を自認する…悲しき音柱・宇髄天元が見せる闇の画像
画像はジャンプコミックス『鬼滅の刃』第9巻(集英社)

 12日5日より放送開始となったアニメ『鬼滅の刃 遊郭編』。12日放送の第2話も好調をキープし、平均世帯視聴率8.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を獲得したことが13日に発表された。

 遊郭を舞台に音柱・宇髄天元が大活躍をする今回のシリーズでは、炎柱・煉獄杏寿郎が乗客全員の命を守り抜いた「無限列車編」とは異なり、少なからず民間人にも被害が出てしまう。

 宇髄天元は見た目や言動が華やかな色男で、派手であることを信条とする柱の一人。作中でも自信ありげに笑っているシーンが多い頼れる柱だが、実は自身の中に闇を持つ人物で、「遊郭編」の展開からネット上では「宇髄天元は柱の中でも最弱」という声も飛び交っている。そう言われる理由はどうやら、宇髄自身の性格や行動にあるようだ。今回は、いつも明るい音柱・宇髄天元が見せるダークな一面や弱いと言われる彼の人物像に迫りたい。

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 記事では「遊郭編」以降の内容を含んでおります。未読の方はご注意ください。

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 鬼の情報収集のための潜入捜査中に連絡を絶った宇髄の3人の嫁を探すところから物語がスタートする「遊郭編」。

 炭治郎、善逸、伊之助がそれぞれ女装して遊郭に潜り込むが、まず善逸が鬼の堕姫に出くわしたため行方不明になってしまう。最終的に善逸だったから助かったが、そもそもの計画では蝶屋敷の神崎アオイが潜入捜査をする予定であり、それが実行されていた場合は戦闘力のない彼女は間違いなく死んでいただろう。宇髄は「俺は嫁を助けたいが為にいくつもの判断を間違えた」と内省するが、誰よりも嫁の命を優先するという彼の信条があるとはいえ、そのために他人を巻き込むのはいささか横暴にも見える。宇髄の、柱にしては冷静さを欠いた行動がかいま見えたシーンだった。

 そうした行動は「遊郭編」でたびたび描かれる。宇髄はそもそも、自分について特別な才能に恵まれたとは思っていないのだ。目の前に対峙した上弦の陸・妓夫太郎に「生まれた時から特別な奴だったんだろうなぁ 選ばれた才能だなぁ」と妬まれたとき、宇髄は「俺に才能なんてものがあるように見えるか? 俺程度でそう思うならテメエの人生幸せだな」と真っ先に否定。宇髄の脳裏によぎったのは鬼殺隊最強の柱・ 悲鳴嶼行冥と、たった2か月で柱にまでのぼり詰めた最年少の時透無一郎の顔だった。

 おそらくこれまでの任務中にも、そしてこの遊郭でも一般人の死者を出してしまった宇髄は、煉獄が乗客全員の命を守り抜いた無限列車でのことを思ってか「そう 俺は煉獄のようにはできねぇ」とモノローグで語る。彼自身、煉獄ら他の柱には実力で劣っていると思っているのだろう。

 しかし、宇髄の言う「弱さ」はあくまで自身が感じているもの。宇髄は腕相撲では柱の中でも悲鳴嶼に次いで2位、スピードでは元忍ということもあって柱の中では1位だということがコミックス余白部分や公式ファンブック内で明かされている。また過去に妓夫太郎が15人、堕姫が7人の柱を葬ってきたことを考えても、彼らを討伐した宇髄の実力はかなりのものではないだろうか。

 自分のことを弱いと言いきる彼の、ある意味で人間らしいといえる一面はどこから形成されたのか。それは彼の凄惨すぎる過去にある。

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