■見た目のインパクトは一番…!?
続いて紹介したいのは、アニメ版では「リキシマン」と呼ばれたアイドル超人のエピソード。実はリキシマンは、原作漫画ではウルフマンという名称だった。相撲取りの超人で“ウルフ”といえば、現実にいた横綱「千代の富士」をイメージしたキャラクターなのは言わずもがな。そこで千代の富士関に配慮して、アニメ放送時に自主規制で改名したことを作者(ゆでたまご・嶋田隆司氏)が明かしている。
アニメで悪魔超人のスプリングマンと対戦したリキシマンは、必殺技「デビル・トムボーイ」で体を締め上げられながらも自慢の筋力で耐える。しかし、そこからスプリングマンが繰り出した「ジャンピングマッスルクラッシュ」で全身の筋肉を破壊され、敗北を喫する。鳥取砂丘の砂のリングに、どす黒く変色したリキシマンの体が横たわるシーンは印象的だった。
だが、漫画版の「スプリングマン対ウルフマン」の決着は、さらに衝撃的だ。スプリングマンの必殺技「デビル・トムボーイ」で体を締め上げられるところまではアニメ版と変わらない。アニメのリキシマンはここで鍛え抜かれた筋力で抵抗したのだが、漫画のウルフマンの体は、なんと全身がバラバラになって死亡するという凄惨な決着を迎える。
ギシギシと体がきしむウルフマンが「ぎゃあ~~っ」という断末魔を残し、体がバラバラに飛び散った漫画のページはいまだに忘れられない……。