ゆでたまご氏による漫画『キン肉マン』は1979年から『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載が始まり、アニメ化もされた超人気作。現在も『週刊プレイボーイ』などで新シリーズが好評連載中だ。最初は落ちこぼれ超人と思われていたキン肉マンが大きく成長を遂げ、仲間たちとの友情をパワーにしながら悪の超人に立ち向かっていくストーリーである。
私は保育園児の頃からテレビアニメ『キン肉マン』を視聴。当時ブームだった“キンケシ(キン肉マン消しゴム)”を山のように集め、さらにはウォーズマンの必殺技「パロスペシャル」を友だちにかけられて流血した経験もある。
そんな思い出深い『キン肉マン』を最初に見たのはテレビアニメ版で、あとから原作漫画を読んで“アニメとの違い”に気づいて衝撃を受けた記憶がある。その中でもとくに忘れられない、ショッキングな“残虐シーン”を紹介していきたい。
■アニメで改変されたのも納得の残虐さ
『キン肉マン』を知っている人なら、主要キャラクターの一人である「ブロッケンJr.」のことはよくご存じだろう。「なぜ彼の名はJr.(ジュニア)なのか」それは父親のブロッケンマンが、すでに作中に登場していたからである。
ブロッケンマンは、第20回超人オリンピックに出場。この頃、残虐超人だったラーメンマンと対戦して敗れている。アニメ版では、ブロッケンマンの体はラーメンマンによって手打ち麺にされ、リング上でそのラーメンを食べられるという、ちょっとコミカルにも見える負け方だった。
しかし、原作漫画のほうでは、アニメとは比較にならない凄惨な決着シーンがある。ラーメンマンの繰り出したプロレス技「キャメルクラッチ」により、ブロッケンマンの体は真っ二つに引き裂かれ、リング上には大量の血が飛び散る。さらに勝敗が決したあともラーメンマンはリングの上でブロッケンマンの上半身を掲げ、血まみれになって笑みを浮かべるというショッキングな場面が描かれていた。