『るろうに剣心』最強の極悪人・志々雄真実が見せた「4つの信念」 悪役の言葉が心に響くワケとは…!?の画像
『るろうに剣心』最強の極悪人・志々雄真実が見せた「4つの信念」 悪役の言葉が心に響くワケとは…!?の画像

 1994年から99年まで『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載された、和月伸宏氏による人気漫画『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』。幕末に「人斬り抜刀斎」と恐れられた伝説の剣客“緋村剣心”を主人公とした剣劇アクション漫画で、魅力的なキャラクターが数多く登場する。

 今年公開された佐藤健(32)主演の実写映画『るろうに剣心 最終章 The Final』と『The Beginning』は2作品合わせて興行収入70億円に迫る大ヒットを記録。連載終了から20年以上が経過した作品ながら、今なお衰えない人気ぶりを証明した。

 どんな苦難にあっても逆刃刀を手に不殺を誓う主人公・緋村剣心の言葉に魅了されたファンは多いことだろう。しかしそれとは真逆の、悪役として描かれた志々雄真実の、歯に衣着せぬ物言いが心に刺さった人も少なからずいるはず。そこで本記事では志々雄が残した印象的なセリフから、彼の信念がうかがえる場面を紹介していこう。

■「所詮この世は弱肉強食。強ければ生き、弱ければ死ぬ」

 この言葉はのちに志々雄真実の仲間となる、幼い瀬田宗次郎に伝えたセリフ。幼い頃の宗次郎は、血のつながりがない家族から虐げられてきた。その過酷な運命を受け入れながら生きてきた宗次郎は、手負いの志々雄をかくまったことがバレて家族に命を奪われそうになる。

 誰も助けてくれない絶望的な状況下で、宗次郎の脳裏をよぎったのが、この志々雄の言葉だ。そして宗次郎は、志々雄にもらった脇差をふるって家族を殺害すると、この言葉を胸に剣心に匹敵するほどの強さを身につけていくことになる。

 志々雄真実の言葉は、弱者を守る戦いを続けてきた剣心とは真逆の考えだ。ただし、血で血を洗う過酷な動乱の時代においては、どちらかと言うと志々雄の言葉のほうが一般論に近いのかもしれない。

 また生死にかかわる部分を“成功”や“失敗”に置きかえれば、現代の競争社会にも当てはまりそうな言葉でもある。

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