■涙なくして見られないネロの生涯

 続いて第2位(11.7%)は『フランダースの犬』。同作は1975年に『世界名作劇場』の枠で放送。内容は、絵の好きな貧しい牛乳運びの少年・ネロと飼い犬のパトラッシュの交流を描くというもので、多くの不運に見舞われ生活が苦しい中でもけなげに生きるネロの姿に同情する人が続出。最終回での、ネロとパトラッシュがルーベンスの絵を見ながら天使に迎えられ短い生涯を終えるという涙なしでは見られない展開は、視聴率30.1%を記録した。

 選んだ人からは「小学生のとき平日朝に再放送していて、泣きながら登校した記憶があります」(41歳・男性)、「もう一度見たい作品。子どもの頃も悲しい終わり方だと思っていたが、大人になった今、ネロの悲惨な境遇にもっと感情移入して泣けるような気がするから」(47歳・女性)、「涙があふれて止まりません」(50歳・女性)、「貧しいながらもけなげに生きていく主人公を応援したくなるから」(52歳・女性)という声が集まった。やはり、感動の最終回にカタルシスを感じる人が多いようだ。

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