ガンダム作品では激レア?「幸せになった強化人間」3例『ガンダムX』カリス、『00』アレルヤ&マリー、『ZZ』マシュマーも?の画像
画像はDVD版『機動新世紀ガンダムX』4巻パッケージより引用

 現在公開中の映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』は興行収入18億円を突破。『機動戦士ガンダムSEED』シリーズでも新たな展開が発表されるなど、2021年も人気コンテンツ『ガンダム』の話題は尽きない。

 多種多様なキャラクターが織りなす重厚なストーリーが魅力のガンダム作品には、ニュータイプを始めとした特別な力を持った人間が登場。パイロットとして神がかった活躍を披露するシーンは見ていて爽快だ。

 その一方、作中には優秀なパイロットを人工的に作り出そうとする機関も存在する。人体改造や薬物投与、精神制御などで無理やり能力を底上げされた人のことを「強化人間」と呼び、大半は悲しい結末を迎えた。

 しかし、戦争の道具として扱われた強化人間の中にも例外は存在する。そこで本記事では、強化人間でありながら幸せをつかんだ珍しいケースを紹介していこう。

 なお作品によっては「強化人間」という言葉が使われないものもある。そのあたりの基準については筆者の主観が入っていることをあらかじめご理解いただきたい。

■死亡フラグを打ち破った「人工ニュータイプ」

 最初に紹介するのは『機動新世紀ガンダムX』に登場した「カリス・ノーティラス」だ。『ガンダムX』におけるニュータイプは、宇宙世紀シリーズと少々設定が異なり、予知能力などの超人的な力も有している。

 このカリスという少年は、宇宙世紀シリーズで言う強化人間にあたる「人工ニュータイプ」として作られたパイロットで、当初は主人公ガロード・ランと敵対関係にあった。

 しかし、カリスを人工ニュータイプとして作り上げたノモア市長のもくろみで、モビルアーマー・パトゥーリアの生体ユニットにされてしまう。市長の身勝手な思惑で人形のように戦わされたカリスは、これまでの強化人間たちと同様に悲しい結末を迎えるかと思われたが、意外なことにガロードとティファ・アディールによって救い出された。

 その後、カリスはガロードたちに協力し、最終決戦では共闘。とうとう物語の最後まで生き残った。人工ニュータイプ特有の激痛を伴う発作「シナップス・シンドローム」という難題を抱えているが、カリスのようなキャラクターがラストまで死なずに済んだのは本当に珍しく、幸せな結末と言えるのではないだろうか。

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