『ゾンビランドサガ』に『エヴァンゲリオン』も!声優・徳井青空が語る「アニメ聖地巡礼」の魅力の画像
声優の徳井青空さん
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 こんにちは! 声優の徳井青空です! あっという間に梅雨の季節になり、春アニメも放送終了。上半期のビッグニュースはなんといっても『シン・エヴァンゲリオン劇場版』が公開され、大ヒットを記録したことだろう。以前ふたまん+でのコラムでも書いたように、見たい気持ちと終わってほしくない気持ちの葛藤は映画の公開直前まで続き、なんなら上映中でさえ「もしかしたら終わらないのでは?」と疑っていた私。だが大きなスクリーンの右下に映し出される「終劇」を受け止める他なく、目が覚めたら無人島だった、みたいな顔をしながら映画館を後にした。

 さて、この春はこれまでのアニメよりもさらに「ご当地」を意識した作品が多かったように思う。アニメ『ゾンビランドサガ R』は佐賀を舞台にした作品で、モデルになった建物や風景が実際に存在するのだ。作品を作る上で参考にしたらしい、というファン間での楽しみだけでなく、公式に舞台となる地域を巻き込んで盛り上げるアニメが春だけでもたくさんあった。『やくならマグカップも』では舞台となる岐阜県多治見市に出演声優さんが訪れる様子が放送されたり、『スーパーカブ』では山梨県北杜市の澄んだ空気の気持ちよさが伝わってくる風景美術の美しさが楽しめた。

 近年では『ガールズ&パンツァー』と茨城県大洗町の盛り上がりが多くのメディアに取り上げられ、次はどんな土地が聖地になるのか、私も「ご当地アニメファン」としてとても楽しみになっている。

■勢いを増すご当地アニメブームの魅力を考えてみる

 私が初めてアニメの舞台の地域を意識したのは『ドラえもん』『クレヨンしんちゃん』『ちびまる子ちゃん』『こち亀』だった。それぞれ舞台となっているのは、東京都練馬区、埼玉県春日部市、静岡県清水市、東京都葛飾区。当時、まだ自分の家の住所すら書けないような年齢だったにもかかわらず「埼玉県春日部市」への認識がはっきりあったのは、野原一家が暮らしている土地だと漫画とアニメで学んだからだ。春日部に行けば「かすかべ防衛隊」にも「埼玉紅さそり隊」にも会えるかもしれない。しんちゃんが住んでいるところってどんな街なんだろうと考えずにはいられなかった。

 キャラクターが生まれ育った環境を知ることで、作品への理解がもっと深まるし、考察がはかどる場合もある。好きなキャラクターのことなら身長体重スリーサイズ血液型出身地、なんでも把握しておきたいのがオタクのサガなのだ。

 場所が明確であることでキャラクターに関する情報が一つ増え、作品では描かれていないその背景を知ることができるのだ。

 実際にこの世界に存在する土地の歴史が、キャラクターの歴史につながってくる。これがファンにとっては“知れる楽しみ”であり、架空の世界を舞台にした作品ではできない「ご当地アニメ」ならではのオタ活だ。

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