(2ページ目) 『ダイの大冒険』感動を与えてくれた好敵手、超魔生物ハドラーの「泣ける名シーン」4選

■ダイとの最後の戦い

　超魔生物となり、寿命が尽きようとしているハドラーはダイに決戦を挑む。ダイもまた、そのハドラーの想いに応えるべく戦闘を決意。ハドラーの命を燃やす最終決戦にふさわしい激闘となった。

　２人の戦いは、アバンの一番弟子であるヒュンケルすら割って入れないほどの死闘に。永遠に続きそうな緊迫した一騎討ちに決着をつけるべく、ハドラーは親衛騎団への想いを乗せて、渾身の力を込めて「超魔爆炎覇」を放った。

　一方ダイは“竜の騎士”である父・バランと、師匠・アバンの奥義を組み合わせた最強の合体技「ギガストラッシュ」で応戦。ハドラーの命を賭した一撃に見事打ち勝った。

　ギガストラッシュを受けたハドラーは、ダイの技を率直に称賛。ハドラーは地に崩れ落ち、「我が全身全霊ッ!!!」「敗れたりっ!!!」と完敗を認め、その言葉はどこか満足そうにすら感じられた。

　このダイとハドラーの戦いは最後まで正々堂々としたもので、ハドラーの武人としての意地と魅力が詰まった一戦に感動させられた人は多いことだろう。

　ダイとの戦いを終え、命尽きようとするハドラー。そこに死神キルバーンが現れ、死闘で力を使い果たしたダイとハドラーをあわせて亡き者にしようと、殺しの罠を発動する。

　ダイとハドラーは魔界の炎によって作り出されたドーム内に閉じこめられるが、そのキルバーンの罠にいち早く反応したポップが魔界の炎の中に飛びこみ、氷系の呪文を使ってダイとハドラーが焼かれるのを防ぐ。

　その後、その炎の中から脱出するためにポップは、極大消滅呪文「メドローア」で炎の天井部分を撃ち抜いて脱出する策を敢行。瀕死のハドラーの手助けもあり、ダイは炎の中からルーラで脱出できた。

　ポップもダイと一緒に逃げる手はずだったが、なぜかポップは炎のドームから脱出せず。もはや死ぬのは時間の問題だったハドラーを、ギリギリのところでポップは置き去りにすることができなかったのだ。

　ポップが残った理由を知ったハドラーは涙を流す。そして心の中で「この素晴らしい男だけは生かしてくれっ!!!」「オレのような悪魔のために、こいつを死なせないでくれっ!!!」「…神よッ!!!!」と、かつての魔王が人間の神に懇願したのだった。