1995年3・4号で歴代最高発行部数となる653万部を記録した『週刊少年ジャンプ』。この後、1995年に鳥山明氏の『ドラゴンボール』、次いで1996年に井上雄彦氏の『SLAM DUNK』という人気連載が終了し、発行部数は減少。1997年には『週刊少年マガジン』に発行部数を抜かれてしまうが、2001年にはバトル、ファンタジー、スポーツ、ギャグなど各ジャンルでヒット作が生まれ、これにより『ジャンプ』は見事な盛り返しを見せ、翌2002年には再び漫画誌の発行部数の1位に返り咲くこととなる。
時代時代に名作がある『週刊少年ジャンプ』だが、今回はちょうど20年前となる2001年に連載されていた漫画についてアンケートを実施。30代から40代の男性300人に「名作だと思う漫画」を感想とともに挙げてもらった。さまざまな作品へのコメントが寄せられる中、特に意見が集中した上位タイトルをランキング形式で紹介したい。なお過去の名作を振り返る企画のため、今回のアンケートでは、現在までタイトルを変えずに連載が続く作品についてはあらかじめ選択肢から除外した。(アンケートサイト「ボイスノート」協力)
■感動作『ヒカルの碁』に、アニメ化も決まった『ジョジョ6部』
まず全体の9.3%の人に選ばれて第3位となったのは、ほったゆみ氏と小畑健氏による囲碁漫画『ヒカルの碁』。
1999年から連載開始した同作は、主人公の新藤ヒカルが天才囲碁棋士の霊・藤原佐為に取りつかれることで囲碁の世界に足を踏み入れ「神の一手」を目指すというストーリー。少年漫画ではなじみのない「囲碁」というテーマを扱っていたものの、魅力的なキャラクターやクオリティの高い作画で世に空前の囲碁ブームを巻き起こした作品だ。2001年から放送されたアニメも大ヒットし、同作をきっかけに囲碁を始めプロ棋士になったという人もいるほど。
なお小畑氏は2003年33号での連載終了後、同年36号に『DEATH NOTE』の読み切りを掲載。2000年1月から同作の連載を開始させ、2作連続の大ヒットを記録した。
選んだ人からは「ジャンプ屈指の感動作だと思う。本気で泣けます」(35歳・男性)、「対局は動きがないのにあそこまで読ませるのはすごいと思う。間違いなく名作です」(40歳・男性)、「ヒカルと同年代だったので夢中で読んでいた。内容も本格的でした」(33歳・男性)、「当時親が買ってくれた漫画。懐かしい」(32歳・男性)というコメントが寄せられた。
同率で第3位となったのは、荒木飛呂彦氏の『ジョジョの奇妙な冒険-Part6 ストーンオーシャン』だった。1986年から連載されている荒木飛呂彦氏の漫画『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズの第6部にあたる同作は、3部の主人公・空条承太郎の娘である空条徐倫が主人公。今年4月4日には同作のアニメ化が決定し、『ジョジョ』シリーズ初の女性主人公の声優をファイルーズあいが務めることが発表された。
シリーズを通して同作のファンだという読者は多いようで、選んだ人からは「リアルタイムで読んでいたジャンプなので」(35歳・男性)、「ジョジョがジャンプで読めていたから」(47歳・男性)、「よく週刊誌で連載できたなと思う書き込み量だった」(40歳・男性)、「エンポリオが大好きです」(35歳・男性)、「キャラといい複雑なスタンド能力といい最終回といい、頂点に到達した感じがあった」(43歳・男性)、というコメントが寄せられた。