「工藤新一&毛利蘭」だけじゃない『名探偵コナン』知られざる恋愛事情3選の画像
画像は「名探偵コナン 緋色の弾丸」(C)2020 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会

 今年4月16日に公開された最新映画『名探偵コナン 緋色の弾丸』は公開から52日間で483万人を動員。興行収入は67億円を突破したことが6月7日に発表された。青山剛昌氏による大人気の原作コミックは現在99巻まで発売され、ついに100巻の大台に王手。それだけの長編作品なのでキャラクター同士の関係性にまつわるエピソードもたくさん存在する。

 長きにわたって幼なじみの関係だった工藤新一と毛利蘭の仲も、コミック95巻でついに恋人同士に発展。新一は本サイトが実施した「コナンのイケメンキャラランキング」で1位に選ばれた人気キャラでもあり、その恋愛エピソードは多くのファンを喜ばせた。

 ほかにも作中では、服部平次と遠山和葉、京極真と鈴木園子、高木渉と佐藤美和子を始め、さまざまな恋愛模様が登場。中には原作コミックやアニメを追いかけていない人はよく知らないような複雑な恋愛事情も存在している。

■灰原哀の実姉にまつわる悲恋

 最新映画『緋色の弾丸』でも大活躍だった赤井秀一。彼はFBIの捜査官として「黒の組織」を捜査。巧みに黒の組織の内部に潜りこんだ赤井は、次第に組織の信頼を得て「ライ」のコードネームを与えられたが、組織に近づくために最初に利用したのは宮野明美という1人の女性だった。

 黒の組織の構成員だった明美は、宮野志保の姉。志保とは“シェリー”のコードネームで呼ばれていた黒の組織の科学者で、子どもの姿になって組織から逃れたあとは灰原哀と名乗っている。

 スパイが潜入調査のために異性の恋愛感情を利用して潜りこむのはよく聞く話だが、明美の恋人となった赤井はコネクションを広げていき、組織の信用を勝ち取ることに成功。その後スパイだということがバレた赤井は、黒の組織から逃亡する。

 それから2年後、残された明美は黒の組織を抜けることを決意し、ある重大な任務に臨む。その任務の前、赤井に対して2年ぶりに彼女が送ったメールに書かれていたのは「大君(赤井の偽名)…もしこれで組織から抜けることができたら今度は本当に彼氏として付き合ってくれますか?」という文面。赤井に利用されていたことを知りながら、それでも彼のことを想い続けた明美の切実な願いがつづられた1通のメールだった。

 とはいえ黒の組織がそう簡単に明美や志保を解放するはずもなく、明美は無情にもジンによって射殺されてしまう。

 明美の死後、赤井が心を閉ざすようになったこと、そのほかさまざまな回想シーンから察するに、赤井のほうも彼女に対し「任務で利用した相手」以上の深い感情を抱いていたことは容易に想像できた。

 現に赤井は“沖矢昴”という別人になりきり、灰原哀が暮らす阿笠邸の隣(新一の家)に住みこんで、明美の大切な妹である彼女を見守るかのような行動をとる。

 ちなみに赤井は、潜入捜査を機に宮野明美とつきあうことになった際、それまで交際していたFBIの同僚ジョディ・スターリングに「2人の女を同時に愛せるほど…器用な性分じゃないんでね…」と説明し、別れを告げる誠実な一面も見せていた。

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