■『逃げ恥』を抑えて『花男』が1位に

 続いて第2位(8.0%)となったのは『逃げるは恥だが役に立つ』。

 海野つなみ氏原作で『Kiss』(講談社)で連載されていた同作は、2016年の新垣結衣と星野源による実写ドラマ化で大ヒット。まじめな二人が少しずつ本当の夫婦らしくなっていく様子が公式ツイッターの発信した「ムズキュン」というキーワードで大きな話題となり、主題歌に合わせて踊る「恋ダンス」も流行した。

「就職として結婚する」というとっぴとも思われる設定から物語がスタートするが、選んだ人からは「こういう生き方もありかも!」(45歳)、「実際にうまくいくのは難しそうだけど、いいなぁと思ったので」(36歳)、「今からでも、かないそうな設定だから」(33歳)と、自分の力で現実にできそうな点が高評価だったようだ。

 そして第1位に輝いたのは、9.0%の人から選ばれた『花より男子』だった。

 これまでにアニメ化、実写ドラマ化、映画化に加え、宝塚の演目にもなった神尾葉子氏による『マーガレット』(集英社)で連載されていた同作。名家の子女たちが集まる英徳学園に入学した一般庶民の牧野つくしと、学園を牛耳る御曹司のイケメングループ「F4」を中心とした物語で、雑草根性で奮闘するつくしの姿が描かれるラブコメディだ。

 選んだ人からは「たくさんのイケメンに特別扱いされるつくしがうらやましい」(42歳)、「自分じゃそんなに強く生きていけないと思うから」(45歳)、「平成のシンデレラストーリー」(44歳)、「松潤演じる道明寺に迫られたい」(30歳)というコメントが寄せられた。きらびやかな学校でイケメンたちと過ごせるのも、つくしのみんなに一目置かれる素直な性格があってこそ。今回は漫画の設定だけでなく、つくしの強さやまっすぐさにひかれるという声も多かった。

 4位以下には、お金持ちのイケメンに囲まれてホスト部として活動することになる『桜蘭高校ホスト部』や、2組の夫婦の交換結婚により同い年の男の子と同居することになる『ママレード・ボーイ』など、四六時中イケメンと行動をともにするという設定のほか、吸血鬼と狼男の親を持つ魔界の女の子が主人公の『ときめきトゥナイト』や、十二支の動物に変身する体質を持つイケメンたちと同居する『フルーツバスケット』などファンタジー色の強い作品も多くランクインしていた。

 少女漫画のときめきは生きる活力。今一度ランクイン作品を読み返して、キュンとした気持ちを思い出すのもいいかもしれない。

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