34年ぶりに蘇ったファミコン『月風魔伝』今振り返りたい! 前沢秀憲氏の名曲コナミサウンド“超”テクニックの画像
画像はファミコン用ソフト『月風魔伝』(編集部撮影)
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 1987年にファミリコンピューター用ソフトとしてコナミから発売された、和風横スクロールアクションゲーム『月風魔伝』。同作の34年ぶりのリブート作『GetsuFumaDen:Undying Moon』のPC版の早期アクセスが5月14日から開始となった。

 同作の舞台はファミコン『月風魔伝』の1000年後で、魔王・龍骨鬼により地獄の封印が解かれたことで魑魅魍魎があふれ出した世界。月氏一族の27代目当主となる主人公・月風魔が、地獄で起きた異変と消息不明の兄の行方を探すために立ち上がるというストーリー。

 横スクロールの2Dアクションを採用した、おどろおどろしい和風の世界観は前作同様。PCの早期アクセス版には30ページのデジタルアートブックやPCでプレイ可能なファミコン版『月風魔伝』などの特典がついてくる。

最新作『『GetsuFumaDen: Undying Moon』より

 ファミコン世代にはなんともうれしいこのニュース。時代を越えて美しく蘇った『GetsuFumaDen:Undying Moon』を遊ぶ前に、前作『月風魔伝』を知っている人も知らない人も今一度注目していただきたいのが、前沢秀憲氏によるコナミサウンドだ。

 前沢氏はコナミに所属していた作曲家で、『沙羅曼蛇』『悪魔城ドラキュラ』『魔城伝説II 大魔司教ガリウス』『火の鳥 鳳凰編 我王の冒険』など、数々の名作で音楽を担当。『月風魔伝』へは「音響 魔遺慶流」の名義でクレジットされている。

ファミコン版『月風魔伝』エンドクレジットより

 ファミコンの音楽はPSG音源と呼ばれる「3パート+ノイズパート」で構成されており、同時に発音できる音は3つまで。音色も矩形波と三角波というチープな信号音に近いピコピコ音だった。

 なのになぜか当時のコナミのゲーム音楽はクリアで深くて色鮮やかなのが特徴。その理由は前沢秀憲氏のキャッチーな作曲センスだけではなく音色を操る熟練の技術にもあったのだ。

ファミコン版『月風魔伝』プレイ画面より
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