日本を代表するポップカルチャーである「漫画」。この世界では『ONE PIECE』の尾田栄一郎氏や、『鬼滅の刃』の吾峠呼世晴氏のように、連載デビュー作が空前の大ヒットを記録して、いきなり世界規模の代表作に飛躍するケースもある。その一方で、描き続ける中で複数の作品をヒットさせたり、デビュー作以降に最大のヒット作を生み出す漫画家も少なくない。
そこで今回は、日本の歴代発行部数トップ100に入った漫画作品の作者にスポットを当ててアンケート調査を実施。一番売れた代表作品が“連載デビュー作以外”という条件を満たす漫画家の「初めての連載漫画」をピックアップし、その中で「一番面白いと思う作品」を10代から50代までの男性読者200名を対象にリサーチしてみた。(アンケートサイト「ボイスノート」協力)
つまり冒頭に挙げた『ONE PIECE』や『鬼滅の刃』のように、その作者の最大の発行部数を誇る代表作が初連載作品というケースは今回のランキングには含まれないということ。大ヒット作を生み出した超人気漫画家の「面白い初連載作品をリサーチしたい」という意図があるので、あらかじめご理解いただきたい。
■北条司氏が描く「美しい女性」が躍動!
まず第3位(9.5%)に選ばれたのは、代表作『シティーハンター』(約5000万部)を生み出した北条司氏の連載デビュー作『キャッツ・アイ』。『シティーハンター』には及ばないものの、『キャッツ・アイ』自体もテレビアニメ化や実写ドラマ化されるほどの大ヒットを記録している。
ある美術品を狙う美女怪盗集団「キャッツアイ」と、それを追いかける若き警察官・内海俊夫を描いたストーリー。さらに「キャッツアイ」の三姉妹の次女・来生瞳と警察官の俊夫は恋人同士という関係性で、ラブコメ要素も同作品の魅力だった。
そんな北条司氏の連載デビュー作『キャッツ・アイ』がもっとも面白いと答えた方からは「三姉妹のミステリアスなところが大好き」(48歳・男性)、「レオタードの女怪盗の姿が斬新だった」(33歳・男性)、「最初から絵がものすごく上手。美人3姉妹が怪盗という設定もユニーク」(50歳・男性)といった意見が寄せられていた。