■世紀末覇者拳王との死闘
ジュウザとラオウは、二度にわたって激突する。1回目の戦いで、ジュウザはラオウの兜を破壊。その痛烈な一撃で即座にジュウザの強さを認めたラオウは、愛馬・黒王号から下馬し、全力で戦うことを選んだほどである。
しかし、このときのジュウザの目的はラオウの足止めだったため、戦いを継続せずにラオウの愛馬を奪取して逃亡。まんまとハメられたラオウではあるが、そのときにラオウの攻撃がかすめたジュウザの体も深手を負っていた。本気でラオウを止めるためには命を懸けねばならないと決意した前哨戦でもあった……。
そして迎えたラオウとの二度目の戦い。決死の覚悟のジュウザは、ラオウに渾身の力を込めた一撃を叩きこんだが、直前にラオウに肩の秘孔を突かれたことで致命傷を与えるには至らず。さらにジュウザは自分の命と引き換えにラオウの腕を破壊しようと試みるが、こちらも失敗に終わってしまう。
ジュウザは、ラオウに逆らうと血を噴いて死ぬ秘孔を突かれ「南斗六聖拳最後の将の名前や所在」を吐かされそうになったが、最後まで口を割らず。息絶え絶えになりながら「拳王の…ク・ソ・バ・カ・ヤ・ロ・ウ…」と悪態をついたシーンは忘れられない。
続けて「おれは雲! おれはおれの意志で動く」「ざまあ見たかラオウ」「おれは最期の最期まで雲のジュウザ!!」と言い放ち、絶命するまでラオウに屈しなかったジュウザの気高い姿に心から感動させられた。