■アムロのパイロットとしてのすごみ
「後ろにも目をつけるんだ!」とは、テレビアニメ『機動戦士Zガンダム』の16話で、アムロがカミーユの危機を救った際にかけた言葉。まだパイロットとして成長途中のカミーユに対する先輩としての助言ではあるが、これを聞いたときに「そんなムチャな……」と思った視聴者は私だけではないだろう。
たしかにニュータイプとしての素養は『機動戦士Zガンダム』の主人公カミーユ・ビダンに分があったのかもしれないが、パイロットとしての純粋な技量、経験に基づく戦場での駆け引きなど、『逆襲のシャア』を見るとアムロのすごさをあらためて実感できるはず。
それと今回はあえて触れなかったが、もちろん「νガンダムvsサザビー」シャアとの最終決戦は『逆襲のシャア』の最大の見どころだ。
■昭和のアニメとは思えない映像クオリティ!
また『逆襲のシャア』が公開されたのは1988年3月。つまり昭和63年公開のアニメにもかかわらず、アニメーションとしての出来栄えは今のアニメにもまったくヒケをとらないクオリティ。とくにスタイリッシュなメカの細やかな描写、動きまくる戦闘アクションなど、ロボットアニメ好きでなくても魅了されるレベルなので、ぜひ未視聴の若いアニメファンにも見てもらいたい傑作だ。
5月6日の午前1時59分より『映画天国』(日本テレビ)でテレビ放送される『逆襲のシャア』では、アムロのパイロットとしてのすごさや、素晴らしい戦闘シーンをあらためて再確認したいと思う。