■デスマスクの印象的なエピソードの数々
●教皇の悪事を知りながらも……
中国・廬山五老峰で、龍星座(ドラゴン)の紫龍と対峙したデスマスク。このときのデスマスクは、黄金聖闘士と青銅聖闘士の間にある圧倒的な実力差を紫龍に見せつけます。
その場にいた紫龍の師である老師こと・天秤座の童虎は、サンクチュアリの教皇が行った悪事をデスマスクに説明。しかし、デスマスクは「正義と悪の定義など時の流れによってどうにでも変わってしまうもの」と、教皇の悪事を知りながら従っていることを明らかに。その言い分は、まさに悪役らしいセリフでした。
老師に説教され、もう1人の黄金聖闘士・牡羊座のムウが現れると、デスマスクはその場を去ります。
●頼みの綱を失う?
十二宮編で、デスマスクは再びドラゴン紫龍と対決。この戦いは、デスマスクが過去に殺した人々の怨念が顔となって浮かび上がる巨蟹宮で行われました。
死者の顔の中には幼い子どもの顔まであるのですが、デスマスクは「まきぞえになったガキが結構いたかもしれんが、これも悪をこらしめるためのささいなこと」「戦争でもいちいち女、子どもをよけて爆弾をおとしているわけでもあるまい」などと言い放ちます。
戦いでは、青銅聖闘士のドラゴン紫龍を終始圧倒したデスマスクですが、あまりにも非道な行動を繰り返したことで彼の守護星座であるキャンサーの黄金聖衣が見限り、戦いの最中でクロスが外れてしまう始末。結局、これが要因ではるか格下の紫龍に敗れてしまいます。
それにしても、この戦いの「あじゃぱァーッ!!」というデスマスクが放った断末魔のインパクトはすごかった……。
●復活を遂げるも、みじめな行動に
冥界の王であるハーデスが、聖域に侵攻することから始まった「ハーデス編」。その中でデスマスクはハーデスの力により復活を遂げます。
死んでいる間に少々キャラ(口調?)が変わってしまった気もするデスマスクですが、悪らつな性格は健在の様子。しかし、かつて黄金聖闘士として誇った圧倒的な強さは見る影もなく、ペガサス星矢に殴られたり、牡羊座のムウに格の違いを見せつけられる有様でした。
その後、冥界三巨頭の1人であるラダマンティスにボコボコにされ、みじめにも命乞い。結局は冥界に再び落とされてしまいます。ハーデス編では実力が衰えた(黄金聖衣ではなく冥衣だったから?)と同時に、個人的には悪者としての格まで落ちたような印象を受けました。