■戦うために実験を繰り返された悲運の強化人間
第1位(15.7%)に選ばれたのは、ガンダムシリーズで初めて登場した強化人間である、『機動戦士Zガンダム』のフォウ・ムラサメだ。戦うために薬物投与や洗脳によって強力な能力を無理やり引き出された強化人間は、非人道的な研究のせいで精神に異常をきたしている場合が多い。フォウもその1人で、ストーリーが進むにつれ再強化され、人格が変わっていった悲しいキャラクター。
青緑の髪に紫のルージュ、紫の服と全体的に寒色のイメージが強い。特に紫のルージュが印象的で、アンニュイで不思議なイメージを視聴者に抱かせた。その影響もあって、短い登場ながらも根強い人気を誇っている。
主人公カミーユとは街で出会い、お互いに引かれ合った。しかし過去の記憶がないフォウは、記憶を取り戻すために命令に従ってガンダムを倒そうとする。カミーユの必死の説得でついに心を通わせるが、危機に陥ったカミーユをかばい命を散らしてしまう。
テレビ版でフォウ役を演じた島津冴子は、『うる星やつら』しのぶ役や『さすがの猿飛』霧賀魔子役など、80年代のアニメでは少し大人びた美少女キャラを多く担当。2005年から2006年に公開された劇場3部作でフォウ役はゆかなに変わったが、当時は島津の再演を期待する声も多く、今回のアンケートでも「声がめちゃくちゃ色っぽい!最高の声です」(36歳・男性)、「フォウの気だるい声が色っぽい」(39歳・男性)、「はかない美人声。島津さんのフォウは唯一無二だと思います!」(44歳・男性)、「“ね、頼める? キスして”の色っぽさがすごい」(46歳・男性)といった意見が寄せられた。
『機動戦士ガンダム』シリーズは、重厚なストーリーや洗練されたモビルスーツデザインだけではなく、豊富な女性キャラも魅力のひとつだ。今回のアンケートではそのほか、『機動戦士ガンダム0083』のシーマ・ガラハウ(CV:真柴摩利)や『機動戦士ガンダムSEED』のラクス・クライン(CV:田中理恵)、『機動戦士ガンダムOO』の王留美(CV:真堂圭)らへも票が寄せられた。魅力的な女性キャラクターはたくさんいるが、あなたを魅了した女性キャラクターはランキングの中に入っていただろうか。